• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

マダガスカルにおけるコンドワナ系の古生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09041119
研究機関(財)進化生物学研究所

研究代表者

吉田 彰  財団法人進化生物学研究所, 植物学第一研究室, 室長 (70090933)

研究分担者 RASOAMIARAMA アルマン  アンタナナリヴ大学, 理学部, 教授
早川 浩司  三笠市立博物館, 主任研究員
真鍋 真  国立科学博物館, 地学研究部, 研究官 (90271494)
キーワードマダガスカル / ゴンドワナ系 / 植物化石 / 水性爬虫類 / アンモナイト
研究概要

本年度はまず、昨年度に発見したマラインバンディの奥の古生代二畳紀のゴンドワナ系植物化石産地を調査した。ここでは昨年度に引き続き川原の転石の中から植物樹幹の鉱化化石を採集したほか、in situの状態のものも発見採集することができた。植物圧縮化石を含む層準からは、グロッソプテリスやロポク類をはじめ、約40点の標本を採取した。樹幹の鉱化化石の同定分類は、今後のピール法による組織学的な研究結果を待たねばならない。
次に調査地をマダガスカル南西部のベチオキ周辺に移し、上部白亜紀を主とするアンモナイト、及びベチオキ南方のアンダミラミー近くのアンカメナで水生爬虫類包含層の調査採集を行った。アンモナイトの調査はベチオキ郊外のラヌンダと同北方ヴァトウラツァカ付近のサクンドゥリ川で行い、100点余りの標本を採集することができた。同定分類の結果、これら地域のアンモナイト相は北海道三笠市幾春別のものと同時代であるセノマニアン階前・中期のものであることがわり、さらに北海道やヨーロッパのものと共通の種がいくつか見出され、上部白亜紀における環テチス海地域の海生動物相を比較する上で極めて重要なことが判明した。
一方、前年度に発見した新たな化石産地のアンカメナでは水生爬虫類化石120点余りに加え、植物の印象ないし圧縮化石60点余りを採集した。水生爬虫類は昨年度採集した胴体部分に較べて断片的なものが多いが、これでほぼ全体像が把握できることになる。また、この地層は三畳紀のものと考えられていたが、併産する植物化石から二畳紀後期のものである可能性が強くなった。ほぼ同時代の小型水生爬虫類はアフリカや南米からも知られており、これら地域との比較には重要な研究資料となる。

URL: 

公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi