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1997 年度 実績報告書

アジア諸国向き工作機械の生産文化的設計仕様の調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 09041122
研究機関東京工業大学

研究代表者

伊東 誼  東京工業大学, 工学部, 教授 (60016441)

研究分担者 李 厚祥  韓国機械研究院, NCセンター, 部長
RAHMAN Musta  国立シンガポール大学, 工学部, 副教授
水野 順子  アジア経済研究所, 動向分析部, 研究主任
松本 厚治  (財)産業研究所, 国際経済研究センター, 所長
新野 秀憲  精密工学研究所, 助教授 (40196639)
キーワード生産文化 / 地域・民族性調和形製品 / アジア諸国向き工作機械 / 定量化しにくい因子 / 部品点数削減 / 組立・操作容易性
研究概要

本研究は,特にアジア地域を中心として工作機械を例にとり,現地調査を主体に,生産文化論的視点から地域・民族性調和形製品の設計仕様の策定を行なうことを目的としている。今後の社会が希求する地域・民族性調和形製品の具体化には,民族性にも大きく影響される美意識や勘といった「定量化しにくい因子」を技術的な設計仕様へ昇華する必要がある。このような視点から,平成9年度は実地調査を中心に情報収集を行ない,これらを分析してアジア諸国向き工作機械に要求される基本的仕様を検討し,アジア諸国向き工作機械の構築概念を提案した。具体的には以下の通りである。
(1)シンガポール,韓国,並びに台湾の工作機械メーカに対してインタビュー調査を行なった。特に,アジア諸国向き工作機械に要求されるべき仕様に加え,各国の技術状況,経済状況,社会政策の現状,国際展開状況,並びに地域・民族的特徴についてインタビューを行なった。その結果,アジア諸国向き工作機械に要求されるべき仕様は,低い価格設定,高速切削,部品点数の削減,最少機能の具備,低技能による組立・操作容易性の具備,にまとめられることを明らかにした。
(2)シンガポール,韓国,並びに台湾のそれぞれの技術事情に詳しい研究分担者らとともに,文化・風土的視点から調査結果に対して解釈を与えた。さらに,調査結果を具体的な技術仕様へ変換・昇華する方法についても検討を行なった。
(3)積極的に国際展開を行なっている日本企業との討論の機会を設け,調査結果に関連した情報交換を行なうとともに,日本向き工作機械の可能性についても検討を行なった。
(4)以上の結果に基づいて,部品点数の削減と組立容易性とを実現する主軸系及び送り駆動系の概念設計を終え,試作設計段階へ展開している。さらに,定量化しにくい因子の技術的設計仕様への変換概念を新たに提案した。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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