研究課題/領域番号 |
09041139
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鈴木 仁 北海道大学, 大学院・地球環境研究科, 助教授 (40179239)
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研究分担者 |
KARTUTSEVA I ロシア科学アカデミー, 極東支部・生物土壌学研究所, 主任研究員
CHELOMINA Ga ロシア科学アカデミー, 極東支部・生物土壌学研究所, 主任研究員
KRYUKOV Alex ロシア科学アカデミー, 極東支部・生物土壌学研究所, 研究部長
酒泉 満 新潟大学, 理学部, 教授 (40175360)
土屋 公幸 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (30155402)
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キーワード | 分子系統 / 小型哺乳類 / 地理的変異 / ロシア / 日本固有種 / 第四紀 |
研究概要 |
計画年数3年間のうち,各項目に関する第2年目の成果は以下の通りである。 1. 日本産の小型哺乳類について大睦産の近縁種との系統関係の把握 ロシア産のアカネズミ類のミトコンドリアDNAのチトクロームb遺伝子の種間変異を解析し、論文として公表した。また日本産ヤチネズミ類と大陸産種との系統関係を知るためのチトクロームb遺伝子および核のリポソームRNA遺伝子の変異に基づき解析を行い、複雑な交流の歴史が潜んでいることを明らかにし、結果をJ.Mammalogyに発表した。クロテン(Martes zibellina)においても同様に解析を行い、本州産のテンは遺伝的に固有性を保持していることが明らかとなり、その成果はMammal Study(印刷中)で近く発表される予定である。北海道固有種のムクゲネズミ(C.rex)さらには、ハントウアカネズミ(Apodemus peninsulae)も解析を継続している。またウサギ類も解析の始めたところである。 2. ロシア人研究者との研究協力 本年度は日本人2人(鈴木,岩佐)がロシアに出向き,研究連絡を行うとともに小型哺乳類の採集を行った。また、現地で開催された国際シンポジウムにおいて、鈴木、岩佐の両名は研究成果の発表を行った。ロシア側からは一人(Dr.M.V.Pavlenko)が来日し,標本の運搬,研究連絡を行うとともに、札幌周辺でヤチネズミ類、アカネズミ類の現地調査を行い、核型の解析、アロザイムの解析用にそれぞれ標本の作成を行った。
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