研究課題
国際学術研究
近年発達した生命科学の手法を用い、熱帯地域に見られる低身長、マラリア抵抗性といった現象を、遺伝的多様性の観点から細胞・分化レベルにおいて検索し、遺伝的適応か否か明らかにするとともに、ancientDNA解析からそれらの起源を探ることを目的とした。また、遺伝情報の保存と言う観点から、細胞株の樹立をおこない、既に樹立している少数民族の細胞株と併せ「民族の細胞銀行」形作ることを目指した。タイ北部山岳民族の集団調査をおこなった。アカ・リス族を調査の対象とし、それぞれ200人と50人の採血をおこない、ウイルス感染・血液型・DNA多型をしらべた。細胞株化については、少量の血液から樹立を試み、200株を得た。東北タイにおけるウイルス感受性の遺伝的多様性をPCR法で調べた。南タイで見られる特異な血液疾患のウイルス学・分子生物学的検索と人類学的調査をおこなった。また、次年度の調査の下準備と交渉をした。マレーシアでは、次年度以降に予定されている先住民族の調査に備え、資料収集と調査準備をおこなった。また、ancientDNA研究のための下準備をおこない、一部出土人骨よりDNA抽出をおこない解析に付した。
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