研究課題
生理活性物質や構造の知見は最近では、海洋化学としてより新規な化合物の探索が行われ、きわめて大きな成果を挙げている。本研究では、海洋生物発光物質の新発光素子の探索・沖縄の発光イカ・ギボシムシなどの発光素子と発光機構の解明を目的とし、熱帯地域の発光物質としてマレーシア・タイで採集したシロヒカリタケ・発光カタツムリ・ヒカリウミエラや発光昆虫を抹索した。タイ・マレーシアの大学・研究所の専門家6名を招へい(内3名が本研究予算)し、生物発光物質の発光素子及び強い活性を持つ物質の化学的研究を推進した。本年度はキノコからジアセチレンカルボン酸を新物質として構造決定でさた。またペプタイオボールについて構造解析を進めている。発光物質に関連して発光ウミエラの成分として緑色蛍光物質を抽出した。これは、不安定のために分離するには至っていない。南タイのアダマン海の海洋調査に合流して、深海の発光生物の調査と採集を行った。熱帯特有の発光生物(発光イカ・ヒカリウミエラなど)を調査し、発光器官わ採取方法を検討した。調査船にCCDスペクトルメーターを持ち込んで、海ホタルや発光クモヒトデの発光スペクトル測定を行い、その他多数の発光生物種を確認した。現在進行柱の沖縄南西海域の発光生物の発光物質との比較のため沖縄での調査・採集も行った。本研究初年度として、これまで散発的であった各研究を、総合的な共同研究ネットワークとしての方向性をつけつつある。
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