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1997 年度 実績報告書

アラル海流域における飲料水の農薬・塩分汚染と健康被害

研究課題

研究課題/領域番号 09041157
研究種目

国際学術研究

応募区分学術調査
研究機関京都大学

研究代表者

石田 紀郎  京都大学, 農学研究科, 助教授 (80026434)

研究分担者 舟川 晋也  京都府立大学, 農学部, 助手 (20244577)
北川 政幸  京都大学, 農学研究科, 助手 (00144923)
小崎 隆  京都大学, 農学研究科, 教授 (00144345)
中原 紘之  京都大学, 農学研究科, 教授 (80026567)
家森 幸男  京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (80025600)
キーワードアラル海 / シルダリア川 / 地下水 / 飲料水 / 塩分 / 農薬 / 灌漑
研究概要

中央アジアの広大な小雨乾燥地帯(沙漠)が存在し、シルダリア川およびアムダリア川流域では1950年代より大規模な灌漑農業が開拓され、大量の水を取水したため、アラル海が干上がるという環境問題を発生させている。本研究は当該地域における飲料水の水質変化の実態を把握し、そのことがどのような人的被害を発生させているかを明らかにしようとするものである。
本年度の調査研究はカザフスタン共和国内を流下するシルダリア川からアラル海流域における都市および村落の飲料水水源の実態を把握すること、塩分および農薬分析によって水質の概況を把握することに主眼を置いた。そのために、カザフスタン共和国の農業科学アカデミーおよび科学アカデミーに所属する地理学研究所、水理学研究所を1997年7月に訪問し、調査協力体制の確立を図り、研究者らで結成されている環境保護団体(Tetys)の協力をえることができた。さらに、クジルオルダ州疫学研究所が所蔵する水質調査結果の入手とその解析を行った。しかし、1991年のソ連邦崩壊とその後の独立という激動期に見合っている各研究機関の調査能力は低下しており、充分な資料の入手は困難であった。そして、1997年9月にシルダリア川からアラル海沿岸までの流域(行程は約2000キロ)の踏査を実施し、飲料水源の形態とその分布、地下水(井戸水)の塩分および農薬分析のための試料(36調査地点)を採取した。その結果、シルダリア川下流域からアラル海沿岸部地域(カザリンスク地区)では、井戸水中の塩分濃度が急激に上昇し、飲料に不適当な濃度範囲にまで及んでいることが判明した。これは、灌漑農地からの排水が地下水が混入していることを意味している。ただし農薬(BHC)については1970年度と比較してきわめて低い濃度レベルにあることを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 石田 紀郎: "アラル海流域の灌漑農業と環境問題" 沙漠研究. 6・2. 7-12 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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