研究分担者 |
KURNIASHIH ガジヤマダ大学, 獣医学部, 助教授
HALDER D.P. カルヤニ大学, 理学部, 教授
阿部 弘和 山口大学, 教育学部, 助教授 (00091166)
藤島 政博 山口大学, 理学部, 教授 (40127783)
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研究概要 |
星出、阿部,Haldar,Kurinashih.はインドネシア各地で主に昆虫を中心とした節足動物と環形動物に寄生する寄生性原生動物の調査をした。その調査結果を宿主動物の属する目ごとに分け簡単に報告する。まずトンボ目昆虫ではカリマンタン島パンジャルバルンで16種中7種、セラウイシュ島マロスでは11種中7種、イリアンジャヤ島エントロプで20種中7種にグレガリナ類の寄生を確認した。次に直翅類昆虫ではバンジャルバルンで21種中10種、マロスはで19種中11種、エントロプで16種中8種、甲虫目昆虫ではバンジャルバルンで6種中1種、マロスでは11種中3種、エントロプで7種中2種の寄生虫を発見した。その他バンジャルバルンでは倍足類からStenophora属に属するグレガリナが見つかっている。トンボ目昆虫に寄生するグレガリナは主としてOdonaticola属に属するものが多かったが,Ancyrohora属やHoplorynchus属に属するものも見られた。直翅類昆虫に寄生するグレガリナではGregarina属、Leidyanana属、Coronoepimeritus属に属する原虫が見られたが,しばしばGregarina属とCoronoepimeritus属の原虫が同時に寄生しているのが観察された。甲虫目昆虫に寄生するグレガリナは全てGregarina属に属していると考えられる。インドネシアにおけるグレガリナ類の報告はほとんどなく今回発見された種類全てがこの地域における初めての記載種になるとともに多くの新種が含まれているものと思われる。現在宿主とグレガリナ類の同定を急いでいる。今回の調査では主としてウヲレスラインの東側を主として調査した。セラウィシュ島では阿部によりトラジャのサンプルを手に入れ調査したがグレガリナ類の寄生率が非常に高かった。今回の調査では比較的大型の直翅類が採集されたその中のグレガリナの寄生率が極めて高かったのが注目される。藤島はフィリピンでゾウリムシを採集し,現在種名を明らかにするため培養中である。
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