研究課題/領域番号 |
09041167
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 国立科学博物館 |
研究代表者 |
大和田 守 国立科学博物館, 動物研究部, 室長 (40113419)
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研究分担者 |
小野 展嗣 国立科学博物館, 動物研究部, 主任研究官 (50167326)
友国 雅章 国立科学博物館, 動物研究部, 室長 (90110105)
篠原 明彦 国立科学博物館, 動物研究部, 主任研究官 (50183835)
上野 俊一 国立科学博物館, 名誉研究員
野村 周平 国立科学博物館, 動物研究部, 主任研究官 (80228361)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | ベトナム / 東アジア / 昆虫 / クモ / 甲殻類 / ファウナ / 分類 / 生物地理 |
研究概要 |
1.平成9〜11年度にかけて、12名に上る日本側研究者と5名のベトナム側研究者とによって、延べ148日間採集調査が行われた。ベトナム北部のタムダオ、ピャオアク、バーベー、ハジャン、サパ、ソンラー、ククホン、クエホンなどな地域で、灯火採集、ビーティング法、スウィーピング法、ハンドソーティング法、携帯用ツルグレン装置、簡易ベールマン装置などによって、昆虫類、甲殻類、クマムシ類などの採集調査を行った。 2.ベトナム北部各地で採集された材料に基づき、現在までに15編の学術研究論文が出版された。グループごとで見ると、チョウ目6,コウチュウ目4,ハエ目2、トンボ目、ハチ目、クモ目各1編である。この他にも多数の研究材料が蓄積されており、引き続き多くの論文が発表されることが期待される。 3.これらの成果の内、特にクモ目キムラグモ属の1種や、コウチュウ目、マルムネアリヅカムシ属の1種などは日本と共通性を示すグループであり、日本の動物相の成立過程と深い関係にあることなどが示唆された。また、コウチュウ目トゲオサムシ亜属では本研究で得られた材料からミトコンドリアDNAを抽出、分析した結果を基に新たな系統仮説が提出され、この群の多様化について考察が行われた。 4.研究期間中、日本側とベトナム側の研究者の間で、友好的共同研究体制を築くことができた。大和田はハノイ農業大学において昆虫学を専攻する学生およびスタッフと昆虫学研究に関して意見交換を行い、また、ククホン国立公園のレンジャーと当地における自然保護および調査・研究に関して討論した。さらに、平成11年度6月12〜22日の間、ベトナム側研究分担者Ha教授を日本に招き、本研究の統括と、今後の共同研究に関して意見を交換した。
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