研究課題/領域番号 |
09041168
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 国立科学博物館 |
研究代表者 |
真鍋 真 国立科学博物館, 地学研究部, 研究官 (90271494)
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研究分担者 |
箕浦 名知男 北海道大学, 理学部, 助教授 (40002167)
重田 康成 国立科学博物館, 地学研究部, 研究官 (30270408)
加瀬 友喜 国立科学博物館, 地学研究部, 室長 (20124183)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 魚竜 / 適応放散 / 海生適応 / 三畳紀 / パンサラッサ海 |
研究概要 |
平成11年度は、カナダ、ブリティッシュコロンビア州北東部に分布する三畳紀後期のパードネ層の2地点を6月中旬から2ヶ月にわたり発掘調査を行った。平成10年度に発掘を開始した大型魚竜の頭骨と前肢の一部の発掘を完了し、ロイヤルティレル博物館に搬送し、部出作業を開始した。体骨格についても、胸胴椎、肋骨、尾椎がほぼ連続的に保存されていることが確認できたが、本調査で発掘を行うには十分な時間と予算が確保できなかったため、将来の発掘のために埋め戻しを行った。本標本は、頭骨を推定長5メートル、推定全長23メートルであることが明らかになり、これまで報告されていた最大の海生爬虫類が全長15メートルにすぎないことから、海生爬虫類の中では最も大きな個体で、海生脊椎動物の中でもシロナガスクジラに次ぐ大きさである。三畳紀後期なは、このような大型の脊椎動物の進化を可能にした豊かな海洋環境が存在してたことが明かになった。頭骨はまだ部出作業中だが、これまでに発見された歯が著しく小さく、後頭部が発達していたことから、海生爬虫類では初めて、濾過食であった可能性が指摘された。
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