研究課題/領域番号 |
09041179
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川本 文彦 名古屋大学, 医学部, 助教授 (40115556)
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研究分担者 |
鈴木 元 名古屋大学, 医学部, 講師 (80236017)
岩井 くに 自治医科大学, 医学部, 助手 (50271226)
木村 政継 大阪市立大学, 医学部, 助手 (60195378)
松岡 裕之 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10173816)
石井 明 自治医科大学, 医学部, 教授 (40012752)
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キーワード | マラリア / 疫学調査 / タイ / インドネシア / ミャンマー / 中国 / ベトナム / 新型四日熱マラリア原虫 |
研究概要 |
タイ、中国、インドネシア、ミャンマー、ベトナムでマラリア疫学調査を実施し、アクリジンオレンジ(AO)法による診断とNested PCR法を用いた遺伝子診断法による診断結果を比較した。本年度からマラリア迅速診断と共にG6PD欠損症の迅速診断法を導入し、フィールドに於いて同時に検査した。 1) タイにおける調査は6月にミャンマー国境のメーホンソンとスアンプン、8月にサンカブリ、12月にラノンにおいて実施し、多数のマラリア陽性標本が得られた。AO法によるこの診断結果はNested PCR法を用いた遺伝子診断法により再確認され、四日熱マラリアの検出率は約10%であった。 2) 中国の調査は四川省において7月と9月に実施し、1743名を検査し、検出されたマラリア陽性患者21例全てが三日熱マラリアの単独感染であった。 3) インドネシアの調査では、11月にマルク州ブル島およびセラム島を訪問し,疫学調査を行なった。総数134名のマラリア感染者を検出したが、現在もNested PCR法による診断を継続中である。 4) ミャンマーのマラリアの疫学調査は、6月にマンダレー近郊、シャン州ニャウンシュエとタウンジー近郊の村で実施した。また、9月にはシャン州タチレク、ピンダヤ、カチン州ミチイーナ、テナサリウム区ダウェイで疫学調査を行った。いずれの地域でも多数のマラリア感染者が検出され、多くの患者が熱帯熱・三日熱マラリアの混合感染であった。四日熱マラリア症例では、昨年見いだされた19塩基短い新型の四日熱マラリア感染者が多数検出された。 5) ベトナムでは、ジャライ省、ラムドン省、ピンフック省で疫学調査を行い、1255名から107名のマラリア患者を検出した。
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