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1999 年度 実績報告書

開発途上国におけるビルハルツの住血吸虫症の医生態学・長期防圧対策により生じる変化

研究課題

研究課題/領域番号 09041187
研究種目

基盤研究(A)

応募区分一般
研究機関長崎大学

研究代表者

青木 克己  長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (90039925)

研究分担者 門司 和彦  長崎大学, 医療短期大学部, 教授 (80166321)
野田 伸一  鹿児島大学, 多島圏研究センター, 教授 (60112439)
嶋田 雅暁  長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (70124831)
勝又 達哉  長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (10284712)
キーワードビルハルツ住血吸虫症 / 防圧対策 / 集団治療 / 効果判定 / 学童 / 膀胱病変 / 肝硬変 / 膀胱癌
研究概要

最終年度の本年は、1.対策が長年続けられている地区と全く行われてない地区の小学校の学童の虫卵検査を行い、その成績を18年前に行った結果と比較し、2.治療による膀胱病変の改善の程度を測定し、3.これまで軽視されてきた病変(hidden morbidity)についての昨年まで行った調査を継続することで、長期対策がビルハルツ住血吸虫症の流行に与えた変化を解析した。
1.長期間の対策が村のビルハルツ住血吸虫症の流行に与えた効果:学童の感染状況による判定
対策が1984年以来行われている地区の小学校と対策が全く行われていない地区の小学校の学童の検尿を行いその成績を1981年に行った検尿結果と比較した。対策が行われた地区の学童の感染率は93%から56%に低下していたが、他の学校では全く変化はみられなかった。
2.膀胱病変の進展と改善:治療による改善の程度と未治療による病変の進展の程度
治療を受けても膀胱病変は2〜3年後にも出現する人も有り、治療を受けなくても軽度の病変は自然に消失する人もいる。膀胱病変の発現や消失は虫卵排泄や血尿の有無とも関係なく、現在までの研究成果からは予測不可能である。
3.Hidden morbidity調査
1)ビルハルツ住血吸虫感染による肝硬変
平成10年11年の調査でビルハルツ住血吸虫症流行地住民の27%に肝硬変がみられ、肝硬変は虫卵陽性者と膀胱病変が超音波で確認された人に高頻度にみられた。
2)尿細胞診による膀胱癌調査
平成10〜12年の調査で20才以上の住民851名の尿細胞診結果を示す。クラスV1名、クラスIV1名、クラスIII5名で、これら7名とクラスII16名中の9名に偏平上皮化生がみられた。以上の結果はこの地域での膀胱癌の頻度が非常に高いことを示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Moji Kazuhiko: "Health Education Approaches to Control Urinary Schistosomiasis in Developing Countries"Acta Medica Nagasakiensia. 43(3/4). 1-11 (1998)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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