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1998 年度 実績報告書

南西アジアと日本に於けるヒト胆道眼の発生・進展に関する遺伝子癌生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09042001
研究種目

国際学術研究

研究機関筑波大学

研究代表者

三輪 正直  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (20012750)

研究分担者 KAPOOR V.K.  医科学研究所, 助教授
SRTVATANAKUL ペッチャリン  タイ国立ガンセンター, 主任研究員
大野 忠夫  理化学研究所, ジーンバンク室, 室長 (90160580)
轟 健  筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (70114105)
内田 和彦  筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (90211078)
キーワード胆道がん / 寄生虫 / 遺伝子多型 / タイ / インド / 霞ヶ浦 / 遺伝子発現
研究概要

本研究の対象は、タイ東北部における肝内胆管がん、インド北部における胆嚢がん、日本で発生する肝内外胆管がんと胆嚢がんである。胆道がん多発地帯で、データと標本を収集し、病理学的検索と遺伝子解析により、胆道がん治療と予防の確立に質するための研究を疫学、臨床、病理、分子生物学者が協力して行うものである。研究者間の緊密な連携を作り、胆道がん標本を収集し、臨床、病理解析、遺伝子解析を進めている。
タイでの肝細胞がんと肝内胆管がんの識別は疫学統計上重要であり、ネクロプシーによる診断法の併用にむけての協力を行い、また手術標本の処理法の改善を図った。国内では、川のある平野に胆道がんが多いと言われており、霞ケ浦を有する茨城県で調べたところ、霞ケ浦南東岸に集積がみられ、環境要因との関連が示唆された。
遺伝子解析の為の標本はタイ76例、インド59例、日本60例を収集し、詳しい臨床病理データベースを構築中である。胆嚢がん、胆管がんの腺管ではCOX-2陽性を示した。興味あることにがん腺管周囲間質組織における発現率は、I,II期と比較してIII,IV期に有意に高い(p<0.05)結果を認めた。
国内の症例だけでは集めることが出来ない多種類の新鮮標本やパラフィン標本が収集でき、臨床、病理解析、遺伝子解析を進めている。現在までに各地域に特異的な変化は認められないが、共通する変化としてがん腺管周囲間質組織におけるCOX-2の発現と病期の相関が認められ,がんの浸潤との関係が興味深い。胆道がんは発生部位によって生物学的特徴が異なると考えられるので、今後さらに各国の好発地域とその他の地域からの標本を収集し遺伝子多型からのがんのsusceptibilityや遺伝子発現プロファイルの解析をマイクロアレイを用いて解析し、各国の相違を調べたい。

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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