研究分担者 |
INMAN David サウスバンク大学, 情報学部, Senior lec
HARRISON Ric メルボルン大学, アジア言語社会研究所, 講師
井口 寧 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助手 (90293406)
川添 良幸 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30091672)
大坪 一夫 麗澤大学, 外国語学部, 教授 (20115538)
HARRISON Richard The University of Melbourne, Institute for Asian languages and Societies, Lectur
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研究概要 |
本研究は,日本語学習者の日本語力を,読む・書く・聞く・話すの四技能に加えて、社会言語学的能力や異文化対応力も射程に入れながら多面的に拡大する学習支援システムに(CALL)の開発をその目的とする。 平成9年度は,誰でも簡単に文字・映像・音声をパッケージ化して送受信出来るシステムの開発に力点を置き,ビデオ映像を送受信するパッケージプログラムを開発した。非常に短い映像なら,トラブルなく送受信できたが,試用の結果,学習者が利用させるには,ユーザーインターフェース上の工夫がもっと必要と判断された。 そこで,平成10年度は映像や音声を送受信するのではなく,ホームページに載せて提供する方向に転換した。これを,1995年度から継続的している,日本語電子メールでのコミュニケーションプロジェクトと並行して実施した。ホームベージ作成は,平成9年度もメルボルンで試みたが,平成10年度は,メルボルン・東北の双方でそれぞれ作成することにした。メルボルン大学では、学内教育改暴プロジェクトとして技官等のサポートもあり,かなり充実した作品が出来上がった。東北側では自己紹介を写真とともに載せるにとどまったが,1学期に作成したのでメルボルンの学生にとって手近な見本を提供することができた。どちらの参加者にもメディアリテラシーの問題があり,映像は,一部のホームページ以外では利用できなかったが,互いに各自の写真や関心事をホームページ経由でアクセスし合うことで,電子メール通信の相手を顔の見える存在として意識し,より親密な気持ちを持ってコミュニケーションするようになることが確認された。各自がそれぞれ関心あるテーマについてのホームページを作り上げる場合でも,充分なオリエンテーションがあれば,日豪間での情報収集についての協力や,連携の可能性など,もっとダイナミックなインタラクションを行うことも可能であるという感触が得られた。
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