研究課題/領域番号 |
09044007
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
苧阪 直行 京都大学, 文学研究科, 教授 (20113136)
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研究分担者 |
苧阪 満里子 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70144300)
小田 浩一 東京女子大学, 現代文化学部, 助教授 (60169307)
神戸 尚武 国立国語研究所, 名誉所員 (30000409)
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キーワード | 読み / 国際比較 / 眼球運動 / ワーキングメモリ |
研究概要 |
日本語の表記には漢字・仮名混じり文という国際的にみても独自の形態が用いられている。このうち仮名は表記の上で英語やドイツ語のアルファベットと類似しているが、漢字は読みの認知心理学からみても多くの点で構造的にも機能的にも異なる。本研究は読みの国際比較を通してアルファベットを基礎とする英語やドイツ語と漢字・仮名混じり文を基礎とする日本語の相違点を視覚情報処理と言語情報処理の観点から明らかにするとともに、視力障害者の読みの国際比較をも行い上記の言語間比較を通して本邦での視力障害者の読みの改善への基礎データを得ることを目的としている。さらに日本語と表記の上で類縁関係にある中国語についても国際比較を通して類似点と相違点を明らかにしようとしている。本年度はGroner教授(スイス国)とベルン大学心理研究室で英語、ドイツ語と日本語の読みの比較のための実験の共同研究のための準備を行った。言語間比較としてはドイツ語と英語間、ドイツ語と日本語間、英語と日本語間の読みの比較を行なっている。比較のための指標として、読みに係わる眼球運動やワーキングメモリ容量(リーディングスパンテストにより測定)を考慮した実験デザインを共同で開発中である。さらに、弱視者の読みの実験的研究はLegge教授(米国)を中心として盛んに行われているので、これを我が国の弱視者の漢字の読みの研究と比較するための共同研究を行なっている。Legge教授は昨年3月に来日され小田と苧阪がそれぞれ東京と京都で講演会と研究会をもった。講演会と研究会は公開とし、本邦の視覚障害者にもインターネットを通して参加を呼びかけ、ライトハウスや盲学校関係者が多く来場し意義ある討議をすることができた。今年度も引き続き共同研究を続行中である。
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