研究課題
基盤研究(A)
本年度は、これまでの研究を踏まえて、とくに中心的な問題となっている、大学の設置形態と、その意思決定と財政メカニズムについて、国内外の研究を整理し、理論的な問題の分析を進めた。その成果にもとづいて、平成12年3月12-15日に国際シンポジュウムを開催した。この会議では、オランダ、ドイツ、アメリカ、韓国、ニュージーランドおよびOECD/IMHE事務局から共同研究者、大学運営責任者が出席し、この問題についての各国の動向と問題点を報告し、それらを相互に比較する、という作業をおこなった。この討論では、各国の相違とともに、各国に共通する問題点も摘出され、非常に興味深い論点が明らかとなった。これは折りからわが国で問題となっている国立大学の設置形態の改変の問題にも重要な含意をもつものと思われる。ここでの発表論文および討論の内容をまとめ、これまでの研究成果に加えて最終報告書とする予定で、現在、編集作業を行っている。