研究課題
基盤研究(A)
3ヵ年計画で行われた本共同研究は、文部省科学研究費補助金(国際学術研究)「中国・台湾・香港における社会変動に関する日仏共同研究」(平成8〜9年度、研究代表者:中嶋嶺雄、課題番号:07044032)の研究成果を継承しつつ、新たに朝鮮半島(伊豆見元・静岡県立大学教授)と欧州-アジア関係(渡邊啓貴・東京外国語大学教授)の専門家を研究分担者として加え、研究対象の拡大と深化を図ったものである。中国研究及びアジア研究の分野において、中国学(シノロジー)の長い伝統を誇るフランスの学界との共同研究は、わが国でも他に例を見ないものである。フランスの中国学は、米国の研究が政策志向的であるのに対して、社会学的・歴史学的なアプローチを主とするものであり、それとの知的交流は、日本の中国研究及びアジア研究にとって大きな示唆を持つものであったと言えよう。本研究プロジェクトでは、毎年度パリにおいて日仏共同研究パリ会議を開催した。日本側の研究代表者及び研究分担者が毎年渡仏して報告を行い、研究分担者を含むフランスの研究者との間で積極的な議論が展開された。報告のテーマは、中国政治、中国経済、中国外交、中国の教育、中台関係、香港問題、朝鮮半島情勢、欧州-アジア関係と多岐に及び、共同研究の特性を充分に活かしものであった。また、平成9年度及び平成10年度には、フランス側の研究分担者を日本に招聘し、日本に於いても共同会議を開催した。
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