研究課題/領域番号 |
09044052
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
遠藤 康夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00013483)
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研究分担者 |
中島 健次 東京大学, 物性研究所, 助手 (10272535)
斯波 弘行 東京工芸大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30028196)
網代 芳民 九州大学, 理学研究科, 教授 (00025438)
池田 宏信 高エネルギー加器研究機械, 物構研, 教授 (90013523)
加倉井 和久 東京大学, 物性研究所, 教授 (00204339)
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キーワード | スピン・ダイナミックス / 量子スピン系 / 次元クロスオーバー / 中性子散乱 / 量子臨界点 / スピン・パイエルス系 / 低次元 / 反強磁性体 |
研究概要 |
平成9年8月、カナダのトロント市において、本国際学術研究(共同研究)とUS-Japan中性子散乱協力研究プロジェクト(文部省)との共催で“Quantum Effect and dimensional Cross Oover in Spin Fluctuations"という題でseminarを行った。参加者は共同研究者の他に特に若い研究者を数名日本、ドイツ、カナダから招待して実りある研究が開くことが出来た。この時、討議の最大の関心は量子臨界点の存在が実験的に確認されているか、また最近、主として我が国の研究者が発見した“Spin Peierls"系のスピンダイナミックスや、低次元(1,2次元)系のスピンダイナミックスに見られる量子効果などであった。最も印象深かったのは、我が国から出席した若い学生、特に大学院生の積極的な討論参加があり、我が国のこの分野での研究のレベルの高さと若手研究者の実力がここまで上がったかなどに感銘を受けた次第である。この様な機会を学生に与えることが出来るようになったことも感謝している。 現在アメリカの中性子散乱研究センターである、ブルックヘブン国立研究所の原子炉が停止した状態にあるので、ドイツのハーンマイトナー研究所の中性子散乱施設に、加倉井教授(東大物性研究所)中島健次助手(東大物性研究所)を派遣して、ハーンマイトナー研究所のSteiner教授の研究グループと協力して2次元量子反強磁性体のスピンダイナミックスの実験を行い、予期した成果を出すことが出来たが、これらの研究は来年度も続けて学会報告が出来るまでの成果を纒めたい。
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