研究分担者 |
ZMENSKAL J ウィーン大学, 中間エネルギー研, 教授
GUARALDO C 国立フラスカッティ研, 原子核研・(イタリア), 教授
伊藤 健靖 国立フラスカッティ研, 原子核研・(イタリア), 研究員
早野 龍五 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30126148)
赤石 義紀 東京工業大学, 高エネルギー加速器研究機構・素核研, 教授 (50001839)
|
研究概要 |
負電荷のK中間子が原子核に束縛されるとExotic Atomを生成するが,その原子準位はK^^-Nの強い相互作用のため電磁相互作用から求められる物から大きくずれる。水素,重水素等の軽いK中間子原子のX線精密測定によって,そのずれ(エネルギーシフト幅)を精密に測定すれば,核力を理解する上で最も基礎的なデータであるK^^-Nの複素散乱長が決定でき,K^^-Nの強い相互作用の低エネルギー極限での振る舞いを調べることが出来る。しかしその重要性にも関わらず,実験の困難さからほとんど未開拓の分野となっている。 代表者を中心とするKEKで行われた水素標的の実験をさらに発展させ,強い相互作用のさらなる解明を目指す為には,全く新しい手法の実験が必要となる。この為,現在建設中のイタリア・フラスカッテイ国立研究所において,φの崩壊によって得られる単色・低エネルギーのK中間子を利用してCCDによる超精密X線観測実験を準備中である。 現在,加速器の建設が予定より遅れているが,稼動開始後,順次成果を発表する予定である。
|