研究課題/領域番号 |
09044062
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
福田 共和 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50116092)
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研究分担者 |
応田 治彦 , 助手 (60221818)
田村 裕和 東北大学, 理学系研究科, 助教授 (10192642)
岸本 忠史 大阪大学, 理学系研究科, 教授 (90134808)
今井 憲一 京都大学, 理学系研究科, 教授 (70025493)
永江 知文 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50198298)
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キーワード | ハイパー核 / ストレンジネス / 中間子崩壊 / ダブルラムダー核 / 中間エネルギー核物理 |
研究概要 |
本研究は、円筒型検出器系(CDS)とブルックヘブン国立研究所(BNL)AGS加速器の高強度K-ビーム(10^6/秒、運動量1.8GeV/c)を用い、ダブルラムダハイパー核(ΛΛ核)を従来の二桁以上多量に生成し、その性質を調べることを目指している。ΛΛ核からの2回連続崩壊するπ^-中間子をCDSで検出し、ΛΛ核の同定を行う。昨年度の予備実験でビームラインのスペクトロメーター系の調整は完成し、又CDSでは三粒子の崩壊がきれいに見えた。 本年度は9月より本格的なデータ収集に入り、11月末までビームを照射した。AGS加速器の陽子強度が予定より少なかったため最終的に得たK中間子ビーム量は提案書の約半分に留まったが、良質のデータが収集できた。2つのπ^-を放出して崩壊するイベントについての予備的な解析では、興味ある運動量範囲に、三粒子の崩壊から予想されるイベント以外の成分が多く観測されており、今後の調整でCDSの運動量分解能が向上する事により、ΛΛ核からの2回連続崩壊するπ^-中間子を同定できると期待している。又、本実験はストレンジネス=-2の原子核系からの崩壊(放出)粒子を従来の二桁以上多く検出しており、主目的のダブルラムダハイパー核の研究の他にもストレンジネス=-2の原子核系に関して、新しい情報を供給できると考えている。
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