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1997 年度 実績報告書

マグマの構造と物性

研究課題

研究課題/領域番号 09044069
研究機関金沢大学

研究代表者

奥野 正幸  金沢大学, 理学部, 助教授 (40183032)

研究分担者 WILLAIME Chr  Universite de Rennes I, Institute de Geol, 教授
REYNARD Brun  Universite de Rennes I, Institute de Geol, CNRS一級研究員
木原 國昭  金沢大学, 理学部, 教授 (70019503)
キーワードマグマ / ガラス / 構造解析 / X線回折法 / ラマン分光法 / 灰長石 / 火山ガラス
研究概要

本年度は、マグマの高温・高圧力下での原子レベルの構造とその物性を明らかにすることを目的とし、以下の研究を行った。
1、長石(NaAlSi_3O_8,CaAl_2Si_2O_8)及び輝石(MgSiO_3,CaMgSi_2O_6)組成のガラスを電気炉を用いて作成し、その密度等の測定を行った。
2、1で作成したガラスのうち特に、灰長石(CaAl_2Si_2O_8)ガラスについて、さらに、アイスランド産の火山ガラス(Obsidian)について高圧力下の原子レベルの構造を調べるために高圧力プレス及び衝撃圧縮法を用いて高密度化させる実験を行った。
3、2で高密度化した灰長石ガラス及び火山ガラスの構造を精密に調べるためにX線回折実験(日本側)及びラマン分光実験(フランス側)を行った。また、衝撃圧縮法で高密度化した灰長石ガラスについては高温でラマン分光測定も行い、そのアニーリング過程についても調べた。
4、以上のような、実験と構造解析によって以下のような結果を得た。
a,灰長石ガラスは500℃/7.7GPaの温度/圧力では、約17%の高密度が起こり、これは主に構造中のAl原子の配位数が4から6に変化することによるものと考えられた。
b,他方、火山ガラスは室温の状態で一般の溶融ガラスとは構造が異なることが、特にラマン分光の結果から明らかになった。また、500℃/4.0GPaの条件での圧縮では、その構造は室温で優勢なTO4四面体の5及び6員環構造から4及び3員環の優勢な構造へ変化し約9%の密度上昇が起こったと推定された。
以上の結果について、日本側がフランスを訪問し議論を行い、研究のまとめ及び平成10年度の研究計画について検討した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] B.Reynard: "High-pressure Raman spectroscopic study of Mn_2GeO_4,Ca_2GeO_4,Ca_2SiO_4,CaMgGeO_4,olivines" Phys.Chem.Minerals. 24. 77-84 (1997)

  • [文献書誌] K.MIYAKE: "Petrology of Peridotite and Chromite in Wakamatsu Mine of the Tari-Misaka Ultramafic Complex,Western Japan." Resource Geology. 47. 211-221 (1997)

  • [文献書誌] Y.MURAOKA: "The temperature dependence of the crystal structure of berlinite,a quartz-type from of AlPO_4." Phys.Chem.Minerals. 24. 243-253 (1997)

  • [文献書誌] G.Querel: "Symmetry and disorder in garnets on the pyrope (Mg_3Al_2Si_3O_<12>) -majorite (Mg_4Si_4O_<12>) join from Cr^<3+> luminescence spectroscopy." Geophy.Res.Let.25. 195-198 (1998)

  • [文献書誌] M.OKUNO: "Structural Change of a Volcanic Glass (obsidian) under High Pressure" The Review of High Pressure Science and Technology. (印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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