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1998 年度 実績報告書

多層膜硬X線望遠鏡による硬X線の撮像スペクトル観測

研究課題

研究課題/領域番号 09044071
研究機関名古屋大学

研究代表者

山下 広順  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80022622)

研究分担者 難波 義治  中部大学, 工学部, 教授 (40029129)
田原 譲  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10135296)
国枝 秀世  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00126856)
キーワード銀河団 / プラズマ温度 / X線撮像スペクトル / X線望遠鏡 / 多層膜スーパーミラー
研究概要

1. 「あすか」衛星の観測による銀河団の研究
銀河団の内部を満たす高温プラズマからのX線放射を、「あすか」衛星を用い撮像スパクトル観測を行った。特にかみのけ座銀河団を詳しく観測したところ、温度分布があることが分かり、銀河団が静水圧平行に落ち着いた構造ではなく、併合・合体の途上にあることが示された。また、数十個の銀河団のX線輝度と温度分布の観測から、銀河団を構成する、高温ガスおよびダークマターの分布を独立に求めることができた。中心部にダークマターがより多く集中していることは、銀河団の構造と進化を解明する大きな手がかりとなる。
2. 硬X線望遠鏡の開発
前年度、試作に成功した多層膜スーパーミラーは、望遠鏡全体の一部にあたる。望遠鏡の異なる半径においては、入射角が異なり、それに合わせた多層膜の最適設計を行った。また、曲率半径の違いは、多層膜製膜の条件を個別に調整する必要が有り、これに対応するべく製膜装置の特性測定、調整を行い、ほぼ全体の半径に対応し、そして10cm平方以上のサンプルで均一な製膜法を確立した。その他、来年度以降の気球本観測を目指して、2000枚に及ぶ多量の反射鏡生産の検討、試作を始めている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] K.Yamashita,et al.: "Supermirror hard-x-ray telescope" Applied Optics. 37. 8067-8073 (1998)

  • [文献書誌] Y.Tawara,et al.: "Development of multilayer Supermirror for hard X-ray telescopes" Proc.SPIE. 3444. 569-575 (1998)

  • [文献書誌] A.Furuzawa,et al.: "Replication of multilayer supermirror" Proc.SPIE. 3444. 576-582 (1998)

  • [文献書誌] K.Yamashita,et al.: "Fabrication and characterization of multilayer supermirrors for hard x-ray optics" Journal of Synchrotron Radiation. 5. 711-713 (1998)

  • [文献書誌] 山下広順: "硬X線光学系と画像記録の現状及び将来展望" レーザー研究. 64・10. 1487-1491 (1999)

  • [文献書誌] A.Furuzawa,et al.: "ASCA Observations of the Distant Cluster CL0016+16 and Implication for H_0" Astrophys.J.504. 35-41 (1998)

  • [文献書誌] K.Yamashita: "Looking Deep in the Southern Sky “ASCA Results and Future Japanese X-Ray Missions"" Springer-Verlag,R.Morganti and W.J.Couch編, 336 (1999)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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