研究課題/領域番号 |
09044078
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
水崎 隆雄 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20025448)
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研究分担者 |
JAAKKOLA S.M トルク大, 物理学教室Wihili研究所, 教授
LUKASHEVICH アイアイ Kurchatov研究所, 超伝導固体物理研部門, 教授
佐々木 豊 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60205870)
大見 哲巨 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70025435)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 偏極原子状水素 / 量子気体 / ボース・アインシュタイン凝縮 / BEC / Kosterlitz-Thouless転移 / 2次元超流動 / ミリ波ESR / 磁気圧縮 |
研究概要 |
1) 2次元H↓の超流動(Kosterlitz-Thouless転移と云われる)の研究が急速に進展した。本共同研究の共同研究者であるJaakkolaとLukashevich等はTurku大で磁気針を用いて局所的に大きな磁場を発生させ2次元H↓を圧縮して疑凝縮状態を達成し、疑凝縮状態以下の温度では3体再結合係数が急激に減少したと発表した(P.R.L81,4545(1998))。 2) Turku大の成果をうけて、京大ではESRを用いた2次元H↓のシグナルの直接観測と巨視的凝縮状態での2次元H↓の性質の調べることを計画し、約4Tの磁場で安定化したH↓の120〜140GHzのESRの観測を行った。ファブリ・ペロー型130GHzのミラー共振器を用い、ミラーの焦点に2次元H↓を配置した形状で2次元H↓のESRシグナルの観測を目指し、ミラー型マイクロ波空洞共振器を開発中である。 3) 平成9年度は水崎と福田(博士過程院生)がTurku大に行き、共同研究分担の打ち合わせを行った。Kurchatov研究所のYasnikovが京大に1ヶ月滞在し、ESRのテストを行った。平成10年度は福田と和城(大学院生)が約1ヶ月間Turku大に行き、局所磁気圧縮法による2次元H↓の圧縮によるK-Tの再検証実験に参加した。この実験を通じてTurku-Kurchatovで開発した精密ESR装置の取り扱いを実地に研修した。水崎は同様な量子凝縮系である超流動He-3との関連を調べるために米国の関係研究室(UC-Berkeley(Packard),Stanford(Osheroff),Northwestern(Halperin))を訪問し、講演と議論を行った。 4) 大見はH↓と同様な系で最近話題を集めているアルカリ原子のボース凝縮の理論的研究を行い、スピンの自由度を取り入れた新しい超流動状態を予言した。
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