研究課題/領域番号 |
09044117
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
庄子 哲雄 東北大学, 工学部, 教授 (80091700)
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研究分担者 |
中島 美樹子 東北大学, 工学部, 講師 (80005488)
渡辺 豊 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10260415)
近藤 達男 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10271868)
TIMOFEEV Bor 構造材料中央研究所, 圧力容器研究室, 室長
ZVEZDIN Yuri ロシア連邦工学院, 教授
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キーワード | 環境助長割れ / 原子炉構造材料 / き裂進展 / き裂先端ひずみ速度 / 表面酸化皮膜 / 水化学 / すべり溶解モデル / 電流密度減衰曲線 |
研究概要 |
原子炉構造材料の高温高圧水中環境助長割れ進展特性について、支配的に関与する種々のパラメータの影響を定量的に考慮し、包括的かつ統一的な割れ進展速度予測手法を開発するため、ロシアの研究所で行われてきた環境助長割れ試験に関するデータおよびロシア型軽水炉における環境助長割れ事象のデータを収集し、これらのデータを各パラメータによって系統的に整理を進めている。また、研究交流により、新たに環境助長割れにおいて中性子照射が表面酸化皮膜の特性に支配的な役割を果たすという、重要な知見が得られた。これは平成10年度以降のき裂進展モデルおよびシミュレーションコードの開発ならびに電流密度減衰曲線の研究を進める上で、考慮しなければならない重要な問題である。そこで、環境助長割れにおいて支配的な役割を果たす表面酸化皮膜に及ぼす放射線照射効果について、早急に世界的な研究状況を調査し、その後その解明に必要な実験を計画する予定である。その他、ロシアからのデータ提供により、ステンレス鋼クラッドのない圧力容器においてはベルトライン近傍に孔食の発生が多いことが明らかとなり、孔食からの割れ発生についての検討が重要課題として挙げられた。 日露両規格材による試験の実施については、ロシアから一部、試験材料の提供を受け、中核となる試験条件下において高温高圧水中き裂進展試験を実施し、現在データの解析を進めている。さらに、高温高圧水中の試験手法の共通化に関しては、平成10年度にロシアの研究者が訪日、短期滞在し、実際に共同で実験を進めながら討議を重ね、具体的に共通化を実施することとなっている。
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