研究課題
平成9年7月にBacri教授をはじめ、5名のフランス側研究者が来日し、共同研究の打ち合わせを行うとともに、従来の研究成果の発表会が持たれた。両者間の相互討議により、イオン性磁性流体や窒化鉄粒子を利用した高機能磁性流体の開発が進み、それらの物性値への磁場の影響や管内流動特性の解明の進展、さらには、高機能磁性流体を用いた応用機器の開発研究が活発化していることが確認された。また、11月には神山教授(研究代表者)ほか7名の日本側研究者がパリ大学を訪問し、第4回日仏磁性流体セミナーの開催、本年度の研究成果の発表と討議を行った。日本側が主体的な役割を演じた研究成果としては、窒化鉄磁性流体や超低蒸気圧を示す磁性流体の製法と磁気的性質の解明、微粒子の凝集現象や管内流れの特性の解明、また、応用研究として、磁性流体アクチュエータや熱交換器としての性能向上に関する基礎研究の報告があった。一方フランス側では、イオン性磁性流体の光学的特性、相変化現象の解明や液界面の不安定現象、水銀をベースとした液体金属磁性流体の試作、また、応用研究としては、医学的応用の研究成果の報告がなされた。これらの研究成果をさらに進展させるために新たな研究計画のもと、より密接な連携を取り、共同研究の進展を図ることが合意された。次回の会合は、1998年9月に日本で開催することが決定された。
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