研究概要 |
平成10年5月,研究代表者および分担者がベルギー・ルーベンに集まり,インターネットを用いた宇宙遠隔操作模擬実験について詳細な打合せを行った.また,宇宙テレロボティクスに関して活発に意見交換を行った. 平成11年1月,研究代表者および分担者は,ハプティックインタフェースをドイツ航空宇宙研究所に持ち込み,東北大学のスレーブアームをインターネットを介して遠隔操作した.使用したインターネットは,ISDN等の専用回線ではなく,外乱を受けやすい一般回線を使用した.得られた成果を以下に示す. ● インターネットを用いて安定に低レベルの制御信号を通信する方法を確立した. ● モデル誤差にロバストなモデルペースト遠隔操作システムが実際の通信時間遅れを有する環境下において効果的に働くことを検証した. ● スレーブアームに比べると作業領域が小さいハプティックインタフェースを効果的に使用するため,ハプティックインタフェースの操作方法を確立し,それを効果的に支援する仮想グリップと呼ぶ手法を導入した. ● 特異点適合法およびモデル誤差にロバストなモデルペースト遠隔操作システムを一つに統合した. また,ドイツ航空宇宙研究所に滞在中は,活発な意見交換を行い,宇宙ロボティクスおよびテレロボティクスに関して多くの知見および情報を得ることができた. なお,当初予定していた相手側研究機関の招聘は,相手側の予定が折り合わず,実現することができなくなった.
|