研究分担者 |
吉田 岳人 松下技研(株), 光エレクトロニクス研究機構, 研究員
AZIZ M.J. ハーバード大学, 応用科学科, 教授
GEOHEGAN D.B オークリッジ国立研究所, 固体物性部, 研究員
LOWNDES D.H. オークリッジ国立研究所, 固体物性部, 研究リーダー
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研究概要 |
本年度は,国際共同研究の第1年目として,先ず第一にHeやArガス中でのシリコン(Si)とSiGeのレーザーアブレーションを筑波大学及びオ-クリッジ国立研究所で行い,この手法でSiナノ微粒子とSiGeナノ微粒子を作成した.第二にその形成動的過程を筑波大学で時間分解レーザープラズマ軟X線吸収分光法により,またオ-クリッジ国立研究所で時間分解光ルミネッセンスによって調べた.第三に堆積させたそれたナノ微粒子のサイズをハーバード大学,オ-クリッジ国立研究所,筑波大学でそれぞれAFM, STMを用いて測定し,またオ-クリッジ国立研究所と筑波大学において,室温でのホトルミネッセンスについて調べ,さらに,その構造をオ-クリッジ国立研究所のZ-contrast EELS/電子顕微鏡という特色ある手法によって調べた. このために,アメリカで合同会議を2回開催し,研究者を延べ21人お互いに派遣して,共同実験をおこなった.その結果,以下のような具体的な研究実績を得た. レーザープラズマ軟X線吸収分光法を用いたレーザーアブレーション後15μsまでの時間領域の測定ではSiナノ微粒子は検出されず,一方,時間分解光ルミネッセンス測定では約1msでブロードな吸収バンドを持つSiナノ微粒子からの発光が増加しており,この時間領域においてSiナノクラスターが生成していることを見い出した.また堆積膜の光ルミネッセンス測定では3つの可視発光バンドが得られ,特にSiナノ微粒子表面の酸化層によって保護すると可視発光強度が増すことが示された.
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