研究課題/領域番号 |
09044141
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
国眼 孝雄 東京農工大学, 工学部, 助教授 (00015108)
|
研究分担者 |
KOESNANDAR UPTーEPG, BPPT, Chief
DJUMAALI UPTーEPG, BPPT, Director
今井 正道 東京農工大学, 工学部, 助手 (80193655)
|
キーワード | アルコール発酵 / モラシス / 膜分離技術 / 廃液 / 限外ろ過 / パ-ベ-パレーション / カッサバ / サイクロデキストリン |
研究概要 |
インドネシアを始めとする東南アジア諸国ではサトウキビから砂糖を晶析で取り出した後の残液(モラシス)を従来廃液として川に捨てていたが、モラシスに含まれる炭素源の有効利用と環境保全のため、これをアルコール発酵に利用して資源の再利用とエネルギーの活用に生かしている。このアルコール発酵からまた多量の廃液ができ、これがまた悪臭などの公害の基となっている。本研究はこの廃液を少なくし、資源の高度利用を進めるため、膜を用いたアルコール発酵・生産プロセスの現地での調査、指導にある。研究報告や日本での膜を使った開発研究は活発に行なわれているが、現地インドネシアでは先ず膜の入手から困難である。そのため現地の状況の視察と研究内容の説明を平成9年6月月16日から6月19日までジャカルタで開催されたインドネシアバイオ技術会議で発表た。、その会議には農林大臣も出席された。そこでセラミック膜や限外ろ過膜の分離技術について現状と今後の展開を報告した。このような膜分離法を用いることで従来生産物1の量に対して廃液9の割合を研究室レベルでは生産物9に対して廃液1の割合まで出来ることを説明し、現地ではその比が1:1まで可能なことが明らかになった。またカッサバカから得られるデンプンはいま主に砂糖の生産に利用されているが、このデンプンを高度に利用するための新しい利用法としてサイクロデキストリン(CD)が検討されているが、この分野における膜利用についても本研究の共同研究のとして進めることとした。これらのインドネシアとの共同研究についてパレンバン(スマトラ島)にあるスリビジャヤ大学で講演し、教職員から活気ある質問を受け、このプロジェクトがインドネシアにとって重要なテーマであるが明らかになった。本研究は膜分離技術の利用法や使い方を知るため日本における膜製造現場を視察することとした。膜製造メーカとしては限外ろ過膜を製造している富士市にある旭化成工業と千葉市にあるパ-ベ-パレーション(PV)膜の宇部興産を見学した。さらにCDのトップメーカである日本食品化工(株)を視察し、CDの製法における膜分離技術の現場を見学した。
|