研究分担者 |
MENG Wei 中国環境科学研究院, 研究計画部, 部長
二瓶 泰雄 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (60262268)
日向 博文 東京工業大学, 工学部, 助手 (70272680)
八木 宏 東京工業大学, 工学部, 助教授 (80201820)
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研究概要 |
本研究の根幹をなす光学理論に基づく理論的な衛星データ解析手法の一般化・汎用化に向けての理論解析を行った。具体的には,沖縄の赤土流出問題や東京湾の青潮問題を対象として当研究室においてここ数年来開発してきている衛星データ解析手法をベースとし,それを,、我が国と異なるさまざまな気象・環境条件や背後地の地理・土地利用形態を有する中国沿岸海域においても適用可能とすべく,理論の一般化・汎用化を行うことを試みた。 つぎに,開発した手法の妥当性・有効性を検証するために,その第一段階として,中国内の典型的な沿岸汚染地域の一つである青島Jiaozhou湾をケーススタディ対象域として選定し,6月上旬に北京において行った中国環境科学研究院のMeng氏のグループとの詳細な打ち合わせに引き続いて,8月中旬に青島Jiaozhou湾において同グループとの合同観測を行った。また,比較のために、同様の現地観測を独自に,東京湾において12月下旬と1月下旬に行った。これらの観測によって,本研究による手法により,複数の物質が存在する沿岸海域において,各物質の濃度を同時分離推定が可能であることが実証された。 さらに,これらの観測・解析と並行した検討により,フィリピンが,現在深刻な沿岸環境問題を抱えており,本研究の研究対象の一つである「東南アジアにおける沿岸環境問題の解析」のケーススタディの対象として最適なフィールドとなり得ることが判明した。そこで,フィリピンを対象とした共同研究を立ち上げ,3年間の研究計画の中で具体的な成果を得るために,2月下旬にフィリピンを訪問し,現地の沿岸環境問題の実状を視察するとともに,フィリピン環境庁において当研究室の研究成果の発表の機会を持ち,共同研究のカウンターパートとして現地の適切な組織及び人物を選定する見通しを得た。
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