研究課題
この2、3年、暗号系への攻撃法の進展は目覚ましい。このため、暗号系の強度を適切に評価することが重要となっている。そこで、暗号系の評価システムの構築を目指して、有力な攻撃法が実際にどの程度有効なのかを理論的・実験的に実証している。本年度は、共通鍵暗号系と公開鍵暗号系の各々で次のような成果を得た。・暗号用乱数の強度評価を行ない、そのツールを開発するとともに、乱数性の高い暗号用乱数生成方式を提案した。最終的には、このツールは暗号用乱数生成方式の設計ツールとして利用することを目的としている。・公開鍵暗号では、因数分解法の改良を行なって、実際に幾つかの大きな整数の因数分解に初めて成功し、Cunningham Projectに掲載された。一例をあげておく。c113_10,280+=1732968321906154300242242122877951610873021611835162963152598843312459$5828881651243776644793221812900676299259681=70488250368897247920709885766793062547616862669921*245852083551051217541465412461202922395395232640413677301754561また、指数関数的な暗号方式に対するタイミングアタックの有効性を調査し、原理的には有効であるが、実用上はまだ解決すべき問題が多いことを見い出した。
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