研究課題/領域番号 |
09044153
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井上 順一郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60115532)
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研究分担者 |
MATHON J. シティ大学, 数学科, 教授
BAUER G.E.W. デルフト大学, 応用物理学部, 教授
宮崎 照宣 東北大学, 工学研究科, 教授 (60101151)
新庄 輝也 京都大学, 化学研究所, 教授 (70027043)
前川 禎通 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60005973)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 強磁性トンネル接合 / 磁気抵抗効果 / 金属細線の磁壁 / 微粒子薄膜 / 単原子層積層人工格子 / クーロン ブロッケード / 微小磁性体ドット配列 / 超伝導体 / 磁性体複合系 |
研究概要 |
近年、ナノメータースケールの磁性体の伝導と磁性の研究が非常に興味を持たれている。高密度記録媒体や磁気ヘッドへの応用という技術的重要性がその第一の理由である。第二の理由は、電子のスピンと電荷が絡んだメゾスコピック系の物理に対する興味である。これらの系は、金属磁性体、絶縁体、超伝導体など様々な物質の複合体であり、そこで電子が新しい振る舞いを見せる可能性があるからである。本研究では、強磁性体/絶縁体におけるトンネル型磁気抵抗効果(TMR)、金属細線の磁壁と電気伝導、強磁性体/超伝導体における伝導、および微小磁性体ドット配列と単原子層人工格子における磁性と研究課題として取り上げた。以下に本年度の研究成果の概略を記す。 1. 強磁性トンネル接合におけるTMRに関する実験としては、リード線のスピン分極率、絶縁層厚、絶縁ポテンシャルの高さおよび非弾性トンネル効果がTMRにもたらす影響を系統的に調べた。さらに、光リソグラフィを用いた微細トンネル接合、スピンバルブ型トンネル接合の作製に成功した。 2. 二重強磁性トンネル接合におけるクーロンブロッケード、スピン蓄積、コトンネリングがTMRに及ぼす効果を明らかにした。 3. グラニュラ薄膜におけるTMRの詳細な実験を行い、その結果をコトンネリング効果により説明した。 4. 磁壁や界面における電子散乱が電気抵抗やTMRに及ぼす効果を明らかにした。 5. 磁壁による電気抵抗の実験的研究を行い、磁壁の移動速度をTMRを利用した明らかにした。 6. 強磁性体/超伝導体の組み合わせにおける伝導現象の理論予測および測定を行った。
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