研究概要 |
VTT Automationとの共同研究により,連続プロセスおよび回分プロセスに対するオペラビリティ・スタディ自動解析システムを開発した.このシステムを実プラントへ適用するためには,設備異常,操作エラー,物質影響を含めた情報の構造化を図り,解析能力を向上させる必要がある.すなわち,異常情報モデルの充実,プロセス内異常伝播構造モデルの詳細化,外部影響モデルの構築などいくつかの解決すべき課題があった.これらの問題に着目し,VTT側と議論及び情報交換を行い,システムの実用化を図った. 高度情報化社会においては各種設計情報がネットワーク間で通信,交換される.安全評価情報についても例外とはならない.すなわち,危険情報,安全評価情報の表現,モデル化のための標準的枠組みが必要である.安全解析の結果は,解析対象固有の情報であるが,解析に利用した知識,情報,結果の一部は,一般に共通しているものも多数存在する.例えば,プロセス構成要素の故障とその結果生ずる出力の異常の関係に関するデータはいくつかの形態に分類することが可能である.すなわち,異常情報の構造化,標準化により,これらの情報をデータベースとして一般に供給し,共有化することも可能である.高度情報化社会に対応する安全評価支援システムについての議論と情報交換を行うとともに,ネットワークを通じての共同作業のための環境を開発した.
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