• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

有害化学物質の毒性評価に関する国際比較学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09044172
研究機関岡山大学

研究代表者

青山 勳  岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (10026239)

研究分担者 LIU Dickson  カナダ国立水科学研究所, 主任研究員
小野 芳朗  岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (50152541)
早津 彦哉  岡山大学, 薬学部, 教授 (10012593)
羅 栄  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (10284093)
岡村 秀雄  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (90253020)
キーワードバイオアッセイ / 有害化学物質の管理・制御 / 毒性評価 / 国際比較 / バイオアッセイの教材作成 / ミジンコの運動量解析
研究概要

今日、有害化学物質とりわけ、ダイオキシンに代表される内分泌攪乱化学物質(通称 環境ホルモン)と呼ばれる物質は国際的な汚染原因の一つとして考えられている。これは国際的な問題であり、共通の尺度で評価がなされねばならない。その一つの方法が化学分析である。しかし市場に出ている何万種にも及ぶすべての化学物質を測定することは不可能であり、現実の問題として迅速、簡便に毒性物質の存在を検出することが望まれている。本研究は有害化学物質の環境管理のためにバイオアッセイの手法を応用することを手段とし、世界各国のバイオアッセイの利用法を比較検討する事を目的としている。
今年度は、日本からカナダ、チェコ、ベルギー、スイス、オーストリア、中国、台湾を訪問し、それぞれの國の研究者と交流し、事情の聴取を行った。またチェコ、中国で開催された国際会議で研究成果を報告した。海外からは、カナダ、スイス、南アフリカから共同研究者を招待し、日本の事情について状況の交流を行った。さらにそれぞれの研究者の得意とするバイオアッセイの手法を8mmビデオに撮影し、実験手法のビデオによるマニュアルを作成するための準備活動を行った。
研究代表者は、有害化学物質の新しい毒性試験法として、Daphnia magnaの運動量の変化に着目した解析法の開発を試みている。この手法により、OECDがテストガイドラインとして推奨している従来法は24時間かかるのに比べて、わずか3時間で毒性物質の検出が可能になった。従来法は遊泳阻害や死亡率をエンドポイトとしているため、濃度の高いところでしか化学物質の存在を検出できなかったのに対して、本法はコントロールに対する運動量の変化を指標としているので、低濃度で化学物質に暴露されたとき、刺激による運動量の増加を検出することによって化学物質の存在を確認できるので、低濃度での検出が可能になった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] LIU,Dickson: "Transformation of the new antifouling compound Irgarol 1051 by Phanerochate Chrysosporium." Water Research. 31・9. 2363-2369 (1997)

  • [文献書誌] 羅 栄: "酵母Saccharomyces cerevisiaeを用いた底質中の有害化学物質の毒性評価" 水環境学会誌. 21・4. 244-249 (1998)

  • [文献書誌] 青山 勳: "産業廃棄物埋立地浸出水の生態毒性評価" 環境技術. 27・5. 330-334 (1998)

  • [文献書誌] MAKI,Hideaki: "Halogenation and toxicity of the biodegradation products of a nonionic sulfactant, nonyphenol ethoxylate." Env.Toxicol.and Chem.17・4. 650-954 (1998)

  • [文献書誌] 岡村 秀雄: "産業廃棄物埋立地浸出水の生態毒性評価および毒性キャラクタリゼーション" 環境毒性学会誌. 1・1. 43-50 (1998)

  • [文献書誌] LIU,Dickson: "Microbial adsorption of cyanazine and metolachlor" J.Environ.Sci.Health. B33・1. 1-15 (1998)

  • [文献書誌] 青山 勳: "水環境のリスク管理" 講談社サイエンティフィック, 362 (1998)

  • [文献書誌] AOYAMA、Isao: "Comparative Evaluation of Environmental Toxicant" KODANSHA SCIENTIFIC LTD., 307 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi