研究課題/領域番号 |
09044174
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
雨宮 真人 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 教授 (90202697)
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研究分担者 |
越村 三幸 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助手 (30274492)
富安 洋史 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助手 (50284550)
日下部 茂 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助手 (70234416)
藤田 博 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助教授 (70284552)
長谷川 隆三 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 教授 (20274483)
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キーワード | 宣言型並列言語 / 並列処理 / 超並列マシン / 細粒度マルチスレッド処理 / 並列化コンパイラ / データフロー |
研究概要 |
本研究の目的は、細粒度スレッド処理による超並列計算機構を明らかにし、このモデルによる超並列計算機のアーキテクチャ、ソフトウェア・言語方式の実現法を具体化することである。本年度は、主に以下のような研究を行い一定の成果を得た。 1.ハンガリー国立研究所のKacsuk教授のグループとの共同研究において、Kacsuk教授らが提案している論理型言語Prologの並列実行モデルLogic Flowを当研究室で開発している細粒度並列計算機のアーキテクチャDatarol-IIおよびそのプロトタイプ実験機KUMP/Dの上に実装する研究を行った。この研究において、Datarol-IIならびにKUMP/Dのアーキテクチャが基礎とする細粒度マルチスレッド実行機構によってLog Flowモデルを実現するために基礎検討を行い、その実行機構の詳細を明らかにした。(本成果を国際会議(ISHPC97,LNCS1336)で発表した。)この実行モデルの有効性を評価するためのシミュレータ設計を行った。次年度には、このシミュレータを用いて方式の有効性を示す予定である。 2.米国のDelaware大学Gao教授のグループとの共同研究において、我々の研究室で開発した、データフロー意味論を基礎とする宣言型言語Vおよびその処理系をGao教授らが推進しているスレッド実行モデルに基づく言語処理系(Threaded-C)と結合する研究を進め、その具体化を行った。V言語処理系とThreaed-C処理系との結合を図ることにより、Threaed-Cを媒介としてV言語を各種の商用超並列計算機で実行可能とすることが出来る。次年度はV言語処理系とThreeaed-Cとの結合実験を行い、方式の有効性を評価する。 3.ドイツのKahrsluhe大学Haehnle助教授との共同研究において、論理型プログラミング言語、推論・定理証明系の実装を並列計算機上に実装する研究を進め、並列実行のためのオーバーヘッドを削減する効率的実装法の理論的検討を行ない、その有効性を示した。
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