研究分担者 |
SIKORA Jan Warsaw工科大学, 教授
SIKORA Rysza Szczecin工科大学, 教授
岡 茂八郎 大分工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助教授 (80107838)
槌田 雄二 大分大学, 工学部, 助手 (80284785)
戸高 孝 大分大学, 工学部, 講師 (50163994)
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研究概要 |
本研究の遂行の中で得られた結果の概要を以下に要約する。 1.差動回転磁束型磁気センサーの開発 先に開発した回転磁束型磁気センサーを用いて裏側欠陥の探傷実験を行いその有用性を明らかにすると共に感度向上のための検討を行ってきた。これまでの励磁構造は空心で,信号の抽出にはHコイルやBコイルを用いてきた。差動型の開発のためにフェライトコアを導入し、上下に対称な構造とすることで差動のセンサーコイルを脚部に配し差動回転磁束型磁気センサーの開発を行った。試作した新センサーを用いてモデル欠陥の探査実験を行い従来型と比較して高感度であること並びにその基本特性を国際会議にて報告した。 2.差動移動磁束型磁気センサーの開発 回転磁束型と同様に従来の励磁コイルは空心で,位相の異なる励磁電流により移動磁界を発生させていたが,フェライトコアを導入し,上下に対称な構造とすることで差動のセンサーコイルを脚部に配し差動移動磁束型磁気センサーの開発を行った。このため,移動磁界の発生にはくまとりコイルを用いている。本新センサーによる探傷実験の結果,5ミリ厚試料の裏側2ミリの欠陥の探査が可能となり,高感度化を実現した。 3.回転バルクハウゼン信号による高度磁気診断システムの開発 回転バルクハウゼン信号による疲労推定システムの開発のため,バルクハウゼン信号からカオスアトラクターの抽出実験を行った。結果としては周期アトラクターとは明らかに異なる形のアトラクターの抽出に成功した。それがカオスアトラクターであるかの判定,実証を早急に行い報告する予定である。
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