研究概要 |
平成9年度および10年度の2年間にわたる研究成果から,非平衡系相互結合型ネットワークについて以下のことが明らかになった. (1) 記憶した情動を,カオス遍歴を利用して効率よく想起できるようなネットワークを構成するには,それに使用するカオスユニットの非線形特性を飽和逆N型関数とするのがよい. (2) 巡回セールスマン問題に代表されるような完全NP問題を解くためのカオスネットワークを構成するには,飽和N型関数の非線形特性をもつカオスユニットを使用し,重み係数に付加したゲインを徐々に増加させればよい. (3) 上記の研究成果の音声処理や画像処理への応用(すなわち,ノイズ除去,混合情報の分離,輪郭強調等への具体的応用)の可能性がある.
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