研究課題/領域番号 |
09044206
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山口 五十麿 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00012013)
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研究分担者 |
CONRAD Udo ガータースレーベン植物育種研究所, 主任研究員
WEILER W.Elm ルール大学, 植物生理学科, 教授
中嶋 正敏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (50237278)
鈴木 義人 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (90222067)
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キーワード | 植物ホルモン / 一本鎖抗体 / 形質転換タバコ / 抗イディオタイプ抗体 |
研究概要 |
抗ジベレリンA_4(GA_4)一本鎖抗体をコードする(scFV)遺伝子をバイナリーベクターを用いるアグロバクテリウムの系によりタバコに導入し、形質転換を行い、カナマイシン耐性の再分化個体を得た。これらの再分化個体の中からノーザンハイブルダイゼーションによりscFv遺伝子が導入された個体を栽培し、種子を採取してT2世代を得たが、その形質に矮性などのscFvの効果によると思われる現象は認められなかった。発現タンパク質を抽出し、GA_4との結合活性を調べたが、結合活性も認められなかった。結合活性を有するscFvが形成されていないと考えられる。また、抗GA_4抗体とGA_4との結合を阻害する抗イディオタイプ抗体のscFVも構築した。大腸菌で発現させたこの抗イディオタイプscFVは、抗GA_4抗体とGA_4との結合を阻害した。しかし、この抗イディオタイプscFvとGA_4を用いて、大麦アリューロンプロトプラストに対する競合試験を行ったところ、抗イディオタイプscFvは、GA_4のアリューロンプロトプラスト受容体への結合を阻害しなかった。従って、この抗イディオタイプ抗体は植物のGA受容体とは結合しないと判断した。一方、抗GA_<24/19>scFv遺伝子を構築し、大腸菌で発現させたところ、GA_<24/19>との結合活性が認められた。そこで、この抗GA_<24/19>scFv遺伝子をタバコに導入した。得られた形質転換体には、GA欠損変異体と類似した矮性形質を示す個体も認められた.抗オーキシン抗体については、植物に組み込むに有効であると期待できる特性をもつった抗体が出来なかった.
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