研究課題/領域番号 |
09044206
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物生産化学・応用有機化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山口 五十麿 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00012013)
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研究分担者 |
中嶋 正敏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (50237278)
鈴木 義人 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (90222067)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | ジベレリン / 一本鎖抗体 / 抗イディオタイプ抗体 / 矮化 |
研究概要 |
抗ジベレリンA_4抗体に対するイディオタイプ抗体を産生するハイブリドーマから遺伝子をクローニングし、一本鎖抗体遺伝子を構築した。この遺伝子を大腸菌に導入し一本鎖抗体を発現させることに成功し、ELISAのトレーサーとして利用可能な可能性を示したが、受容体とジベレリンの結合阻害活性は認め得なかった。抗ジベレリンA_<24>一本鎖抗体遺伝子も同様に構築し、大腸菌で発現させ、GA_<24>、GA_<19>に結合活性を示す一本鎖抗体が生産されることを確認した。 そこで、この抗GA_<24>一本鎖抗体のN末端側にLeB4のシグナル配列、C末端側に小胞体滞留シグナルKDELを配してタバコで発現させたところ、GA_<19>、GA_<24>に結合活性を持つ一本鎖抗体が蓄積していることがウエスタン解析により確認された。一方、LeB4シグナル配列やKDELを接続せず、細胞質で一本鎖抗体が発現するようにデザインした一本鎖抗体遺伝子を導入したタバコでは、mRNAの蓄積は認められたものの一本鎖抗体タンパク質の蓄積は認められず、細胞質で発現した一本鎖抗体タンパク質は速やかに分解されるものと考えられた。一本鎖抗体タンパク質の蓄積しているタバコでは、草丈が抗オキサゾロンー本鎖抗体を発現させた対照区や形質転換していない野生株のタバコと比較して、草丈の低い個体が多く見受けられた。これらの草丈の低くなった固体においても葉の大きさは野生株とほとんど変わらず、ジベレリン生合成能欠損株と類似した矮化を示していた。このことから、一本鎖抗体がGA_<19>やGA_<24>を捕捉し、活性型のジベレリン量を低下させ、矮化を誘導している可能性が示された
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