研究課題/領域番号 |
09044212
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
三川 潮 富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (60012613)
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研究分担者 |
渋谷 雅明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (50170923)
林 利光 富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (40092796)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | カルコン合成酵素 / ジテルペン / トリテルペン / 抗生物質 / ポリケタイド / カロチノイド |
研究概要 |
本研究では日米両国においてポリケタイドの生合成とテルペノイドの生合成に焦点をあてて研究を展開した。富山医科薬科大学では植物ポリケタイドの合成酵素であるカルコン合成酵素とスチルベン合成酵素の反応機構をに焦点をあて、東京大学との共同研究を行った。本研究中蛋白の大量発現を行い、三次元構造解析に必要な量の酵素蛋白を調製し、京都大学理学系大学院三木邦夫教授に依頼してX線構造解析を行ってきたが、1999年に、ノーエル等のグループが結晶解析に成功し、脂肪酸合成酵素の一部分であるケトアシル合成酵素との反応の類似性が明らかにされた。現在でも京都大学での研究は続けられ、基質、真の反応生成物を結晶に取り込んだ状態での解析を期待している。C_5単位が繰り返し縮合するイソプレノイドの生合成ではジテルペンとカロチノイドの生合成については富山医科薬科大学で研究を行い、東京大学ではトリテルペンの骨格形成の段階に焦点をあてて研究を展開した。この間Scoparia dulcisが生産する4環性ジテルペンは非メバロン経路であることも証明している。遺伝子クローニングの技術的な面は全面的に東京大学大学院渋谷助教授の指導を受け、クローニングに用いたプライマーのデザインや大腸菌での蛋白発現系は東京大学で使用しているものをそのまま用いている。一部の成果は発表しているが、現在投稿中の原稿が多数あり、これらはすべて東京大学との共同研究になっている。 ワシントン大学では主として放線菌が生産する抗生物質生合成の遺伝子の研究を行っているが、3年間の共同研究を通じて遺伝子クローニングに関する技術的な指導を受けている。約4年をかけて三川が編集したComprehensive Natural Products Chemistryにもアメリカ側の2名の連名で総説論文を寄稿しており、これも研究成果の一つと考えている。
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