研究課題/領域番号 |
09044214
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
塚越 規弘 名古屋大学, 農学部, 教授 (50115599)
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研究分担者 |
HEMMING F.W. ノッチンガム大学, 生化学部, 教授
PEBARDY J.F. ノッチンガム大学, 生命科学部, 教授
加藤 雅士 名古屋大学, 農学部, 助手 (70242849)
小林 哲夫 名古屋大学, 農学部, 助教授 (20170334)
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キーワード | A.oryzae / A.nidulans / タカミラーゼA(TAA)糖鎖 / AoTAA糖鎖 / AnTAA糖鎖 |
研究概要 |
酵素機能の発現制御ならびに酵素タンパク質の分泌過程における糖鎖修飾機構をタカアミラーゼAをモデル酵素として用いて、分子生物学的・生化学的に解析し、糖鎖修飾の意義を解明することを目的に共同研究を行った。以下に本年度の研究業績を記した。 1.A.oryzaeのタカアミラーゼA(AoTAA)およびAoTAA遺伝子で形質転換したA.nidulansが分泌生産するタカアミラーゼA(AnTAA)の精製:AoTAAに関しては市販の酵素標品(三共)を用いたが純度が十分でなかったため、さらにゲル濾過(Superdex 200HR)を行い、糖鎖解析に耐えうる好純度の酵素標品を得た。AnTAAについてはタカアミラーゼA遺伝子の形質転換株の培養上清よりゲル濾過およびイオン交換カラムクロマトグラフィーを使用して精製し、高純度の酵素標品を調製した。 2.レクチンの反応性による糖鎖構造の解析:上記精製酵素について種々のレクチンとの反応性を調べた結果、AnTAAはAoTAAと同様にマンノースを構成糖として含有する糖鎖修飾を受けていることが明らかにされた。 3.アンペロメトリー法による構成糖組成の解析:AoTAAを解析したところ、糖鎖にはマンノース:N-アセチルグルコサミンが2:1の比率で含まれていることが示された。一方、AnTAAに関してはまだ十分な解析を行っていない。 4.蛍光標識法による糖鎖構造の解析:AoTAAには6個、AnTAAには7個の構成糖よりなる糖鎖が主要なものであることが示された。来年度においては、AnTAAの糖鎖構造を中心に解析して、A.oryzaeとA.nidulansにおける糖鎖修飾機構の異同を解明する。
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