研究課題/領域番号 |
09044219
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
浅田 浩二 福山大学, 工学部生物工学, 教授 (50027182)
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研究分担者 |
木村 光 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (80026541)
真野 純一 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (50243100)
DIRK Inje ゲント大学, 遺伝学研究所, 教授
原口 博行 福山大学, 工学部, 講師 (10198905)
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キーワード | 活性酸素 / スーパーオキシドジスムターゼ / ゼータ-クリスタリン / 光・酸素障害 / タバコ / スーパーオキシド / NADPH-デヒドロゲナーゼ / 葉緑体 |
研究概要 |
(A)ゼータ-フリスタンの植物での機能 シロイズナズナcDNAライブラリーからクローニングしたゼータ-フリスタン(ZCry)相同遺伝子(P1)は酵母の酸化的ストレス耐性を増大する。P1タンパク質の植物での機能について以下の点を明らかにした。 1)P1タンパク質の酵素活性:大腸菌で発現させたP1タンパク質は、それと相同な哺乳動物ZCryと同様のNADPH:キノン還元酵素活性(1電子還元)のみでなく、キノン類とは化学構造の全く異なるジアミドなどのアゾジカルボニル化合物をNADPHによって2電子還元する活性をもち、また、シトクロムcも電子受容体となる。 2)P1タンパク質の組織分布:組織免疫法によってP1タンパク質は、葉の表皮細胞に多く発現していることを明らかにした。 3)P1大量発現組み替えタバコのストレス耐性評価:P1遺伝子をタバコに導入し、P1のmRNA、タンパク質、ジアミド還元活性が野性株の10倍以上に増大したホモ接合体組み替えタバコ植物を得た。P1遺伝子導入により、幼植物の根の伸長のジアミドによる阻害が軽減されたが、葉の酸化的ストレス耐性は増大しなかった。 以上の結果から、P1タンパク質は表皮からのストレス(細菌の侵入や機械的刺激)への過敏応答の際にみられる酸化還元反応に関与すると推定される。 (B)葉縁体でのCuZn-SODのミクロ局在分布:Mn-SODを葉緑体に過剰発現させたタバコの葉緑体CuZn-SODをanti-sense法で低下させたタバコを得た。このタバコを強光照射し、クロロフィル蛍光、P700の酸化還元から葉緑体の光化学系1が光障害をうけていることを明らかにした。以上から系1で生成するスーパーオキシドはPS1に近接(ミクロ局在化)して存在するCuZn-SODによって消去されることが葉緑体の光酸素障害を防御する上で必要なことを明らかにした。
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