研究課題/領域番号 |
09044242
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
山森 哲雄 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (80260206)
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研究分担者 |
木津川 尚史 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10311193)
小峰 由里子 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (90280586)
渡我部 昭哉 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (40290910)
CESIRA Baini CNRS, FRANS EMERITUS PRINCEPLE INVESIGATOR
RAYMOND Kado CNRS, FRANCE EMERITUS PRINCEPLE INVESIGATOR
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 長期記憶 / 小脳LTD / 遺伝子発現 / パッチクランプ |
研究概要 |
1、シナプス伝達と遺伝子発現:代謝型グルタミン酸受容体依存性の小プルキンエ細胞のslowEPSPに数分以内の早い蛋白合成が必要であることを明らかにした(伊藤正男博士との共同研究)。 2、数時間持続する小脳LTDの誘導:本研究では、Kado博士が工夫した、比較的大きな二極電極で記録することにより、2-5時間という比較的長時間に亘る小脳プルキンエ細胞のLTDを記録することができた。 3、ラット脳特異的に発現する新規反復配列遺伝子の発見:ラット脳特異的(海馬、小脳プルキンエ細胞等)に発現している新規反復配列(Brain Specific Repetitive)遺伝子を発見した。この遺伝子は、ラットゲノム上に150コピー程度存在するが、驚いたことに調べた限りラット属以外には存在しないユニークなものである。 4、学習課題下での遺伝子発現:京都大学文学部櫻井芳雄教授との共同研究で、ラットに於ける視聴覚弁別課題遂行下での脳内におけるc-fos遺伝子発現を調べ、聴覚学習下で有意にc-Fos発現が増大することをを観察した。又、木津川等は、マウス歩行の足場となるペグのパターンを変化させた時のみに、被殻背側部にc-Fosの発現が誘導されることを明らかにした。 5、霊長類の大脳皮質領野特異的に発現する遺伝子:ヒトを含む高次脳機能に重要な役割を果たすことが知られている大脳皮質は、領野と呼ばれる解剖学的、機能的に分割された領域に分割することができるが、この領野がどの程度遺伝的にプログラムされどの程度視床から等の入力により決定されるかは、長い論争があるがなお決着をみていない。我々は、霊長類の大脳皮質領野特異的に発現する遺伝子を同定することにより、この問題開明にアプローチしようとしており、視覚野特異的遺伝子occl、運動野特異的遺伝子gdf7を同定した。
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