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1997 年度 実績報告書

血管系細胞におけるCOとNOによるシグナル伝達系の酸化ストレスによる調節

研究課題

研究課題/領域番号 09044253
研究機関筑波大学

研究代表者

坂内 四郎  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (70019579)

研究分担者 佐藤 英世  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (60235380)
石井 哲郎  筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (20111370)
キーワード酸化ストレス / 一酸化炭素 / 一酸化窒素 / 血管細胞 / マクロファージ / 低密度リポタンパク
研究概要

ガス状分子である一酸化炭素(CO)や一酸化窒素(NO)は、近年、血圧調節や動脈硬化等、生理的、病理的にも重要な役割を担っていることが明らかになりつつある。本研究では、血管を構成する細胞やマクロファージでCOとNOの産生系を調べ、それらが酸化的に変性した低密度リポタンパク質(酸化LDL)を負荷した場合などの酸化ストレスによってどのような影響を受けるかを調べる目的で実験を行い、以下のような結果を得た。
1)培養血管平滑筋細胞に、酸化LDLなどの酸化ストレスを負荷したところ、COを産生すると考えられているヘムオキシゲナーゼが、時間依存的、濃度依存的に誘導された。
2)血管内皮細胞において、高グルコース刺激により、塩基性アミノ酸であるアルギニンの細胞内への輸送活性が上昇し、これに伴ってNO合成量が増加した。
3)マクロファージにおいては、酸化LDLなどの酸化ストレスにより、ヘムオキシゲナーゼの誘導が見られたが、アルギニンの輸送活性やNO産生には変動が認められなかった。
以上のことから酸化ストレスは、ヘムオキシゲナーゼを誘導することによってCO産生を高めることが示唆された。また、CO産生はNO産生系とは異なる制御を受けると考えられ、両者は、血管系細胞とマクロファージにおけるシグナル伝達系において独立に機能している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H. Sato: "Expression of stress proteins heme oxygenase-1 and -2 in acute pancreatitis pancreatic bTC3 and acinar AR42J cel" FEBS Letters. 405. 219-223 (1997)

  • [文献書誌] T. Ishii: "Low micromolar levels of hydrogen peroxide and proteasom inhibitors induce the 60-kDa A170 stress prtein in muriperitoneal macrophage" Biochemical Biophysical Res. Commun.232. 33-37 (1997)

  • [文献書誌] H. Sato: "Induction of the cystine-glutathione antioxidant pathway in pancreatic acinar and islet cells." Digestion. 58 (S2). 104-104 (1997)

  • [文献書誌] Y. Tachi: "High concentration of glucose causes impairment of the function of the glutathione redox cycle in human vascula smooth muscle cel" FEBS Letters. 421. 19-22 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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