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1999 年度 研究成果報告書概要

新しいDifferential display法の開発とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 09044273
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 人類遺伝学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

安河内 幸雄  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60037398)

研究分担者 渡辺 照男  筑波大学, 医学専門群, 教授 (40037396)
土屋 輝昌  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (20242109)
研究期間 (年度) 1997 – 1999
キーワード遺伝子発現 / ヒト胎児脳 / differential display / 蛋白チロシンキナーゼ
研究概要

(1)A31 mRNAのヒト胎児大脳の発生期樹状突起における時期的発現
mRNAの制限酵素による3'末端をgel displayすることにより、ヒト胎児と成人の大脳に発現しているmRNAを比較した。ヒト胎児脳に有意義に高く発現した26個の候補cDNA断片を得た。そのうちの一個、A31 mRNAはBLAST分析によりそのDNA配列が既知のそれとホモロジーが認められなかった。RT-PCRおよびノーザーン・ブロッティング分析により胎生期19週大脳のみに発現が認められた。しかもそのバンドの大きさは9kbであった。また胎生期の細胞・臓器における発現分布では大脳と脳幹に認められ、心臓、肝臓、腎臓などでは認められなかった。DIG-ラベルのcRNAによるin situ hybridizationで調べたところ、組織のレベルでは大脳皮質、基底核、視床にラベルされ、細胞レベルでは皮質層の神経細胞体と樹状突起に発現していた。樹状突起の発生・分化に関係していることが示唆された。
(2)ヒト胎児および成人脳からえた蛋白チロシンキナーゼcDNAのdifferential display法の開発
蛋白チロシンキナーゼの発現をプロファイルするdifferential display法を開発し、それをヒト胎児および成人大脳からえた蛋白チロシンキナーゼcDNAに応用した。その方法はキナーゼの触媒ドメインのDNA配列がチロシンキナーゼ・ファミリーの中で保存されていることに基づく。BstY IとBsiHKAIを用いたキナーゼのdisplayでは72と63バンドのうち、65%と59%がそれぞれ蛋白チロシンキナーゼであった。全体として27種類のキナーゼが同定された。これはヒトゲノム中に存在すると仮定される蛋白チロシンキナーゼの12%〜24%に相当する。さらにcDNAの発現の程度をlight cyclerで測定した結果、displayのキナーゼの発現レベルはそれと比肩するものであった。この方法は細胞・組織を問わず、遺伝子ファミリーをdisplayする比較的特異的な方法を提供すると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Yasuda et.al: "Temporary expression of A31 mRNA in nascent dendrites of human fetal brain"Proc.of Japan Academy. 75. 301-306 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] S.Yasuda et al: "Temporary expression of A31 mRNA in nascent dendrites of human fetal brain"Proc. of Japan Academy. 75. 301-306 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2002-03-26  

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