研究課題/領域番号 |
09044287
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
犬伏 俊郎 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 教授 (20213142)
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研究分担者 |
CHANCE Britt ペンシルヴァニア大学, 医学部, 名誉教授
YONETANI Tak ペンシルヴァニア大学, 医学部, 教授
椎野 顯彦 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (50215935)
森川 茂廣 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 助教授 (60220042)
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キーワード | 近赤外分光光度計 / 代謝計測 / 酸素運搬 / MR造影効果 / 脳梗塞モデル / MRI / 一酸化窒素 / 赤血球 |
研究概要 |
本研究計画の第1年度として、主に強磁場を使用するMR画像装置内でMR画像撮影と同時に計測できるMR分光光度計の設計と試作を手がけ、次年度からの本格的な計測に備えた。 1.動物による脳梗塞モデルの作成と核磁気共鳴法による脳内代謝物質の計測 ラットを用いた脳梗塞モデルと組織標本の作成,^1H MR画像による梗塞部位の形態学的評価とともに、リン酸エネルギー代謝産物であるアデノシン三リン酸、クレアチンリン酸、無機リン酸ならびに乳酸等を化学シフト画像で追跡し、これら代謝産物の消長と病態との関連を調べた。 2.血中の一酸化窒素が関与するヘモグロビン分子の酸素運搬能の制御機構の解析とMRにおける造影効果の検討 ヘモグロビンのα-鎖にのみ一酸化窒素(NO)が配位したヘモグロビンを含む赤血球を作成しラットに投与し、MR画像における血管の造影効果を検討した。このヘモグロビンは常磁性で非酸化型ヘモグロビンよりも水に及ぼすT_1,T_2の緩和時間の短縮効果が大きく、しかも血管内に留まるために、血管造影剤として利用できることが示唆された。また、ラットにおいてこの人工赤血球で全血を交換しても、特に目立った生理的変化はきたさず、生体にとって安全であることを明らかになった。 3.近赤外分光光度計の小型・改良モデルの設計・試作 Chance教授とともに、NMR装置内で計測で小動物の酸素循環代謝能が直接計測できる分光光度計の小型・改良モデルを設計し、作成に取りかかった。MR装置の磁界内に挿入が可能な光ファイバーによる検出器の作成を試みた。
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