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1997 年度 実績報告書

エンドセリンとその受容体の薬理学の基礎

研究課題

研究課題/領域番号 09044289
研究機関国立循環器病センター

研究代表者

眞崎 知生  国立循環器病センター研究所, 所長 (60009991)

研究分担者 二宮 治明  京都大学, 医学研究科, 助手 (80212124)
三輪 聡一  京都大学, 医学研究科, 助教授 (40157706)
沢村 達也  国立循環器病センター研究所, バイオサイエンス部, 室長 (30243033)
VANHOUTTE P.  Institut de Recherches Internationales S, 副所長
VANE J.  St. Bartholomew's Hospital Medical Colleg, 教授
キーワードエンドセリン / エンドセリン受容体 / エンドセリン受容体拮抗薬 / エンドセリン変換酵素 / 国際薬理学連合受容体委員会 / 国際エンドセリン会議
研究概要

エンドセリンの研究人口は一応定常状態に達したと考えられるが、その研究全体は受容体拮抗薬研究の展開によってさらに進展している。本研究計画では国際薬理学連合受容体命名委員会とエンドセリン研究者国際集団との間の情報授受を通じてこれらをまとめることを目的とする。本年は年2回の国際薬理学連合受容体命名委員会に出席。受容体概要を新しく編纂することになったためエンドセリン受容体小委員会を開催(京都)し、意見を集約した。また京都で開催された第5回国際エンドセリン会議には世界の多くのエンドセリン研究者が参加したため、ここからの情報収集は有効であった。議論の中心はエンドセリンの生理的役割、病態生理的役割であった。循環系におけるエンドセリンの役割については未だ明確でない。また、今年度は多くの非選択的あるいは選択的エンドセリン拮抗薬の公表の他、いくつかのエンドセリン変換酵素阻害薬の発表があった。エンドセリン拮抗薬の開発は主として米国で盛んである。欧州がこれにつぐ。製薬企業の数社がすでにこの臨床応用を検討しており、心不全の病態改善、血管壁肥厚の抑制などを目標としている。わが国でET_A拮抗薬が心不全の病態を見事に改善することが示されて以来、様々な心不全モデル動物を用いてその有効性を示す実験結果が、第5回エンドセリン国際学会で公表された。この他、PTCA後などの血管再狭窄の予防、肺高血圧症、クモ膜下出血後の脳血管攣縮の抑制などに有効であることが示されている。
エンドセリンの研究の中心はしばらくは病態における役割と拮抗薬の臨床応用が中心となると思われる。その中からその生理的意義が見えてこることになる。エンドセリンをはじめて公表し、世界をリ-ドしてきたわが国の分野のこの役割をどこでどのような形で次に引き継ぐかを検討する時期となってきた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Sawamura, et al.: "An endothelial receptor for oxidized low-density lipoproteins." Nature. 386. 73-77 (1997)

  • [文献書誌] T.Ohtani, et al.: "Bromodeoxyuridine-induced expression of endothelin_A in A375 human melanoma cells." Biochem.Biophys.Res.Commun.234. 526-530 (1997)

  • [文献書誌] Y.Okamato, et al.: "Palmitoylation of human endothelin_B." J.Biol.Chem.272. 21589-21596 (1997)

  • [文献書誌] T.Komuro, et al.: "Physiological role of Ca^<2+>-permeable nonselective cation channel in endothelin-1-induced contraction of rabbit aorta." J.Cardiovasc.Pharmacol.30. 504-509 (1997)

  • [文献書誌] A.Sakamoto, et al.: "Both hypertropic and dilated cardiomyopathies are caused by mutation of the same gene,α-saroglycan, in hamster:an animal model of disrupted dystrophin-associated glycoprotein" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 94. 13873-13878 (1997)

  • [文献書誌] M.Okazawa, et al.: "Endothelin-induced apoptosis of A375 human melanoma cells" J.Biol.Chem.(in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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