研究課題/領域番号 |
09044299
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荻原 俊男 大阪大学, 医学部, 教授 (60107042)
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研究分担者 |
DZAU Victor ハーバード大学, 医学部, 教授
森下 竜一 大阪大学, 医学部, 助教授 (40291439)
守口 篤 大阪大学, 医学部, 助手 (10273666)
金田 安史 大阪大学, 医学部, 教授 (10177537)
檜垣 實男 大阪大学, 医学部, 助教授 (70189744)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 遺伝子治療 / HGF / デコイ / 再狭窄 / 閉塞性動脈硬化症 |
研究概要 |
共同研究者のハーバード大学Dzauは、申請者らと共同で開発したおとり型核酸医薬(デコイ)を用いたグラフト後再狭窄の遺伝子治療の臨床試験を開始し、既に50例に及ぶ患者で良好な成果を報告している。申請者らも、転写因子E2Fをターゲットにしたデコイの有用性をブタ冠動脈で検討し、ハイドロゲルカテーテルと組み合わせることで、バルーン後再狭窄抑制が可能であることを明らかにした。既に、Dzauらと共同で日本の実状に応じた血管拡張術後再狭窄のE2Fデコイを用いた遺伝子治療のプロトコールを作成した。E2Fデコイは、ハーバード大学が既にフェーズ1で安全性を確認したものを使用し、カテーテルもタフツ大学が臨床試験に用いているものを使用することで合意に達しており、日本における再狭窄に対するE2Fデコイを用いた遺伝子治療の臨床研究に関して本年中の開始を予定している。 また、遺伝子治療ストラテジーの開発に関しては、肝細胞増殖因子HGFが強力な血管新生因子であることを明らかにした。更に、ヒトHGF遺伝子を用いたラット閉塞性動脈硬化症モデルにおける血管新生と血流増加を明らかにする事に成功した。また、その血管新生の分子機構として転写囚子ets-1の活性化が必要であることをラット心筋梗塞モデルを用いて明らかにした。これらの結果を基に、閉塞性動脈硬化症に対するHGF遺伝子を用いた血管新生による遺伝子治療プロトコール作成を行い、大阪大学遺伝子治療審査委員会で検討中である。
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