研究課題/領域番号 |
09044336
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
垣生 園子 東海大学, 医学部, 教授 (30051618)
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研究分担者 |
SIMPSON Eliz MRC Clinical Sciences Centre, Royal Postg, Professor
佐藤 健人 東海大学, 医学部, 助手 (50235363)
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研究期間 (年度) |
1997
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キーワード | NODマウス / 一型糖尿病 / レトロウイルス感染 / IL-2 / Idd3 |
研究概要 |
これまでの研究により、IDDM関連遺伝子座のうちIL-2がIdd3の責任遺伝子であることを示唆する成果を得てきた。この点を直接証明するために、有用なモデルマウス作製を目指している。そのようなマウス作製に必要な実験系として、今回の国際共同研究では、マウス胎仔胸腺細胞にレトロウイルス感染系によって目的とする遺伝子を効率に導入する方法を確立した。この系は現在進行中のIL-2遺伝子欠損NODマウスが樹立した際に、T細胞にNODマウス以外のIL-2遺伝子を発現させるために有用である。従来困難とされていたT細胞へのレトロウイルス感染系を、今回以下の3点で開発改良し、高い効率での遺伝子導入に成功した。1)ラットCD2のcDNAを組み込んだヴェクターを構築し、その発現を指標としてウイルス産生細胞および感染細胞を検出し、かつ濃縮することが出来るようになった。2)目的とする遺伝子導入を図る細胞へのウイルスヴェクター感染に際し、産生されたウイルス液でなく、ウイルス産生のパッケージング細胞と共に培養した。3)パッケージング細胞と被感染細胞である未熟胸腺細胞は密に接着させて培養した。今回開発したレトロウイルスによる遺伝子導入の系は、本研究でもくろんでいるマウス作製だけでなく、分化途上にあるT細胞へ種々の目的とする遺伝子を導入して分化に必要な分子解明にも有用な系である。また、NODとMishima mouse(MSM)マウスのIL-2遺伝子を比較したところ、第一exonにおけるCAG反復配列がNODでは8、MSMでは14であることが判明した。今後この意義については検討する予定である。
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