研究分担者 |
根井 正利 米国ペンシルバニア州立大学, 分子進化遺伝研究所, 教授
大野 進 米国ベックマン研究所, 終身研究員
BECK Stephan The Sanger Centre Human Chromosome 6 Seq, Senior Gro
TROWSDALE Jo Cambridge University Department of Immun, Professor
安藤 麻子 東海大学, 医学部, 講師 (40101935)
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研究概要 |
ヒトの第6染色体6p21.3領域に位置するHLA領域と相同性を有する遺伝子が多数みいだされるヒト第9染色体9q33-34領域、第1染色体1q21-25領域のゲノム構造をHLA領域と比較、解析することにより、MHCの進化の起源と進化の過程を解明することを目的として、前年度に引き続き、HLAクラス1領域の塩基配列が未決定部分の塩基配列決定を試み、クラスl全領域(合計1.8Mb)の塩基配列を決定した。さらにこの領域の新遺伝子の同定を試みたところ、16個の発現新規遺伝子、22個のESTと一致する領域、3個の発現可能な塩基配列などの計124個の遺伝子あるいは遺伝子候補領域を見い出した。さらに5対の領域について倍化によると考えられる遺伝子重複が見られた。第1染色体1q22-23については、相同遺伝子の配列順序を明らかにするためにこの領域を含むと考えられるYACクローンを用いて、この領域に座位する遺伝子とSTSマーカーのPCR解析を行った。その結果、1q22-23gi域について、5個のCDl遺伝子を含む1.8Mbの領域のYACとPAC,BACコンティグを作成した。CD1E遺伝子のテロメア側には、SPTAl-MNDA-IFl-16-FY1-FCERIA-KRTC7-CRP-CRPPl-APCS-KIAA0120の順序に10遺伝子が位置することが明らかになった。またKIAA0120遺伝子のテロメア側の領域を含むと考えられる YACクローンを用いたPCR解祈から、セントロメア側から(ATP1A2-PXF-CBP-AIM2)-LYAM-(CD48-LY9-PPOX)-USFl-(EAT2-PBXl)-ALDH9-RXRG-SCM-POU2Fl-CD3Z-ATAC-(FV-ELAMl-LNHR)-FMOl-FASLの順序で遺伝子が位置していた。以上の解析から、1q22-23領域にはSPTAl,FYl,IFI-16,FCERIA,APCS,LYAM,CD48,LY9,SCM,CD3Z,ATAC,ELAMl,LNHR,FASLのような免疫反応に重要な遺伝子が数多く位置することが明らかになった。
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