研究課題/領域番号 |
09044338
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
谷島 一嘉 日本大学, 医学部, 教授 (40010029)
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研究分担者 |
岩崎 賢一 日本大学, 医学部, 助手
宮本 晃 日本大学, 医学部, 助教授 (40150271)
伊藤 雅夫 東京農業大学, 生産産業学部, 教授 (40059887)
五十嵐 眞 日本大学, 研究所, 教授 (30231731)
黒川 清 東海大学, 医学部, 教授 (30167390)
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キーワード | 宇宙医学研究 / 地上で人工重力 / 宇宙循環系変化の対策 / 宇宙骨格系変化の対策 / ベッドレスト / 人間用短腕遠心機 |
研究概要 |
6月8日から13日まで、ワシントンDCのオムニショアハムホテルにおいてIAA(国際宇宙航行アカデミー)第三部(生命科学部)の活動である第12回マン・イン・スペース・シンポジウムが開催された。大会長はNASA本部・生命科学部部長のベルニコス博士であった。会期中、NASA本部・微小重力と生命科学部・副本部長のニコゴシアン博士、NASA本部・生命科学部主任研究員のサルツマン博士、ベルニコス博士、ロシアのグリゴリエフ博士、フランスのグエル博士、ドイツのゲルツェル博士ら、世界の宇宙医学の権威が一堂に会する貴重な機会を利用して、研究代表者も加わって宇宙医学の今後の研究のあり方について意見を交換した。短時間ではあったが今後宇宙長期滞在の対策が中心になること、今までの研究を見直し本当に役に立つ研究を重点的に推進すべきであるということでおおかたの意見が集約された。人工重力は将に今後の対策として将来必要なものであるが、地上での研究はこれからで、まだ十分でないという認識であった。 10月20日に東海大学医学部長黒川教授と研究代表者はNASA本部を訪問し、ニコゴシアン博士、ベルニコス博士、その他の関係者と会談した。人工重力研究の必要性は全員認識しているが、国際宇宙ステーションに搭載する動物用人工重力装置を人間用に改良することは、ベルニコス博士は変更するには時期が遅過ぎるといい、ニコゴシアン博士はそのためには地上の基礎研究がまだ十分でないと意見を述べた。日本の宇宙医学研究の現状と問題点もその場で議論された。合わせて資料収集を行った。 人工重力の地上模擬で人間を対象にした研究は、現在米国ではNASA主導のベッドレストと静止立ちを、日本ではベッドレストと遠心機を用いた我々のグループが研究を続けている。今後の成果に継続させることが必要である。
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