研究概要 |
本年度は,これまで本研究グループで行ってきたbetulinic acid及びdihydrobetulinic acidの化学的修飾並びにそれらの抗HIV活性の検討を継続し,既に強い活性を示すことを明らかにした化合物との活性の比較検討を行った.既に報告した10種のbetulinic acid及びdihydrobetulinic acid誘導体に加え17種の誘導体を調整し,それらの抗HIV作用を検討し,その結果を報告した. また,これまでの研究において各種植物より同定された抗HIV活性物質の中,本年度は特にoleanolic acidの化学的修飾を行い,生物活性試験を行った.数種の化合物にリ-ド化合物よりも強い抗HIV作用が認められた.この結果は,本科学研究費の補助により,第38回アメリカ生薬学会(ASP Meeting,於アイオワ市)で発表した.この結果については,現在論文投稿中である.また,ノースカロライナ大学(チャペルヒル市,米国)に滞在し,米国側研究分担者と研究の進行状況等情報交換,今後の研究方針の打ち合わせ等並びに生物活性試験のサンプル調整,サンプル提出を行った。
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